浅野公喜

怪人カリガリ博士の浅野公喜のレビュー・感想・評価

怪人カリガリ博士(1961年製作の映画)
3.5
車がパンクしてある女性が立ち寄ったのはカリガリ博士が主の屋敷だった・・という「サイコ」の原作者ロバート・ブロックが脚本を手掛けた、古典「カリガリ博士」のリメイクというよりオマージュ的サスペンス。

登場人物達を上から眺めるようなアングルやこの時代ならではのモノクロの美しさ、屋敷に住んでる人々の部屋を訪ね話を聞くゲーム的感覚がまず〇。そして回転扉に庭の迷路、風呂場の天井に覗き窓等所々にユニークな屋敷の部分やギミックが見れるのですが、終盤まで基本会話劇が中心となりアトラクション的なスリルはあまり無く、その会話の内容もやや支離滅裂で集中力が途切れる部分も。しかし最後10分の展開と映像表現は目を見張るものがあり、はっと目が覚めました。かなりのネタバレかもしれませんがジョン・キューザックのモーテルが舞台のあの作品似かも。

終盤までの流れに耐えられるor耐えられないで評価が分かれる作品かもしれません。カリガリ博士を演じているのは「ロボコップ」の社長役でも有名なダン・オハーリー。
浅野公喜

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