イチロヲ

マダムスキャンダル 10秒死なせてのイチロヲのレビュー・感想・評価

3.5
放蕩者の夫(中丸信)に悩まされている夫人(五月みどり)が、愛人関係にある義父(小松方正)の斡旋により、ロサンゼルスの高級クラブ経営を任せられる。創立70周年記念として製作された、日活ロマンポルノ。NCP共同製作。

本作では、アメリカの雰囲気を取り入れるべく、ロサンゼルスのユニバーサル・スタジオで撮影を決行。単なる観光スポット巡りに陥ることなく、マリファナ密売や男性ストリップなど、アングラ&サブカル文化に触れた内容になっている。

後半部に入ると、五月みどりがあっちに行ってはヤって、こっちに行ってはヤってを繰り返す。当時44歳の熟成しきった女体美と中年同士のねちっこい性行動が、ポルノ映画ならではのイヤラシサを際立たせている。

しかしながら、五月みどりの元婚約者(西田健)が絡んでくると、屋内における日本人同士のドラマが中心になるため、海外ロケの恩恵が停滞してしまう。現地の性カルチャーとロマンポルノの融合が観たかった、という欲求が残る。
イチロヲ

イチロヲ