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タクシードライバーのnoelleのレビュー・感想・評価

タクシードライバー(1976年製作の映画)
5.0
何度目かわからないけど覚えてるだけで5回は見てる。と退勤前に上司に伝えたら大丈夫?とマジトーンで心配された。今回含めそのうち3回が多分早稲田松竹。
バーナードハーマンのティンパニから入りフロントミラーに映るデニーロアイズ、青赤ピンクのネオン、オレンジ文字のクレジット、緑ぽく光る水たまり、イエローキャブの上光る水滴、全てにありがとうございますと言いたくなるオープニングから早速泣く。車の撮り方がフェチすぎるんだよな。前方タイヤのあたりだけ映すあんなアングルありますか。事が起こる前に夜を走るだけで泣かせる映画ってなんなんだ。そして今回驚きだったのはトラヴィス26歳同い年。ベトナム戦争経験して戻ってきて26か…
この映画のシビルシェパードは何回見てもまじか、となるくらい綺麗。目を逸らすのがワンテンポ遅いあの感じ、見習いたい。初デートのお茶ではチーズをかけたパイ(翻訳通り)に対してフルーツサラダとコーヒー。あなたの矛盾がーの会話メモしたかった。最初にトラヴィスがポルノ映画見るシアターではトラヴィスの背後で16mmが回ってた。席数めちゃ少なくてよかった。娼館でのハーヴェイカイテルとジョディフォスターのダンスシーンもうっとり。本来親の胸で見せるはずの安心した寝顔に切なくなる。からのバイオレンス。やっぱりめちゃくちゃ怖い。割と他のスコセッシは大丈夫なのにこのシーンは今回も拳握り締めた。血が赤じゃ無くて燻んだぬめり気のあるオレンジ。最後の一発まで怖い。ラストも完璧すぎる。私が間違ってたわ、などとも言わないシビルシェパードと笑顔キープのデニーロの車中の寸止めのやり取り。それでまたネオンの中を走る。エンドクレジットのラストはバーナードハーマンに捧げられてた。
メガネに助けられて泣き顔を隠し退場。外に出たら金曜夜の高田馬場で、目を細め妄想のフィルターをかませばギリギリニューヨークに見えなくもなく、駅近くのキャッチの女の子にジョディフォスターが重なった。帰って壁のポスター見つめながらサントラを一周聴いた。
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