noelleさんの映画レビュー・感想・評価

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クイーン・オブ・ダイヤモンド(1991年製作の映画)

5.0

よい!ツボ要素詰められすぎてなんだか悔しかったので大事な部分は心にしまっとく。ベニング、ワンダ、冬の旅、ライカートの作品群、、見ていて次々によぎるフェイバリットムービー。ミニマルすぎて鼻につく感じかと>>続きを読む

なみのおと(2011年製作の映画)

5.0

大学の時に抜粋で見ていたけど全編ようやく見れた。早稲田の映研さん、ありがとうございます。。
これをドキュメンタリーと言い切ってよいのか、編集の繋ぎ目を考える暇もないほどスムーズな語り口。フィクション/
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めし(1951年製作の映画)

4.8

上原謙かっこいいいいアゲイン、けど実際こんなだったら嫌よねという感じの亭主関白旦那さんの役がハマってた。「めし」「はんけち」、「あなたは私の顔見るとめしとしか言わないのね…」久々に見る原節子はやっぱり>>続きを読む

天使の復讐(1981年製作の映画)

4.0

ハンディのある女の子がレイプされてその復讐で男たち、まではまだわかるけど最後は友達にも銃をむけてしまう。女性リベンジもの、だけど哀れなるものたちの時と似た感覚で自分のOKラインに引っかかり、手放しにか>>続きを読む

ガールフレンド(1978年製作の映画)

5.0

思いがけず心の一本になりそう。近かった友達もいつの間にか遠くなり、何もかも空回りしてどうしようもない気持ち、もどうにかするしかなく淡々と日々が続いてく。わかるよスーザン……となった。アンとスーザン、親>>続きを読む

鉄西区(2003年製作の映画)

5.0

約2.3回目の鑑賞。アテネフランセでの窒息しそうになりながらの1回目の鑑賞は忘れがたくて、もうこんな体験後生無いだろうと思った。そして確実に自分の世界の見方が変わったと感じた。
第3部の親子の話がほん
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ジャン=リュック・ゴダール/遺言 奇妙な戦争(2023年製作の映画)

4.0

そろそろ未見のゴダールをちゃんと見たいと思ってたとこに千葉さんの新刊を読んだこともあり、タイミングも良くてようやく見に行った。
ペインティングとテキストと作りかけの映画の断片?のコラージュ。引用の個々
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

5.0

先にGIFTでショット自体はいくつか見ていたけど映画として全く別物だった。ちゃんと笑えて不穏で濱口映画だったけど、画面にはこれまでにない純度と殺傷力すら感じる鋭さがあった。大美賀さんが最初ノコギリで木>>続きを読む

青春(2023年製作の映画)

5.0

素晴らしかった。これまで見たワンビン作品で一番エモーショナルだった。鉄西区の第二部もティーンエイジャーたちの話だったけど、多分あの時はまだ外から見てる感じの方が強かった。いつもワンビンの映画は親密だけ>>続きを読む

ゴッドランド/GODLAND(2022年製作の映画)

4.8

予想外のオフビートパンク異端牧師映画という感じで大分笑ってしまった。久々に新しい映画を見た感じがした。牧師不憫すぎる。テンポいいベニングみたいで、相当な絶景をスタンダードサイズに収めるこだわりも面白い>>続きを読む

PLAN 75(2022年製作の映画)

3.0

課題鑑賞。丁寧に余白を重ねる作りはややくどいけど嫌いではなかった。ただ純粋に見てるのが辛く、あの施設が嫌すぎた。倍賞千恵子には一人暮らしの祖母が、磯村勇斗の叔父さんには亡くなる前の祖父が重なった。と、>>続きを読む

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

5.0

ジョンウェインはやっぱり大画面で見るのがいい。乱闘挟みつつ急がないストーリー展開と、馬、土、空、の質素なスモールタウンの風景、モチーフはずっとシンプル、そこにキャラクター陣の味が映えてトータルのトーン>>続きを読む

苦い銭(2016年製作の映画)

5.0

新作『青春』に繋がる部分もあると聞いて鑑賞。(追記:『青春』のスピンオフとのことだった)ワンビンの作品は生の人間を見れるから好きだ。先日読んだ中平卓馬の本にあった都市から見た地方の話も途中思い出したけ>>続きを読む

キートンの探偵学入門/忍術キートン(1924年製作の映画)

5.0

映写技師キートンかわいい…スクリーンに入る名シーンは前に抜粋で見たことがあったけどこれだと知れてよかった。遮断機から車に着地、トラックの上渡り歩き、車の間をすり抜け自転車足上げ乗りと追走劇シーンのアク>>続きを読む

結婚のすべて(1958年製作の映画)

5.0

上原謙かっこいいいいいに尽きるかも。晴れの日でも傘さしてあれだけ綺麗な新珠三千代の「呼び鈴」にも気付かないヘンテコどんかん哲学教授。な時点で良いけど最後の最後でちゃんと優しくてずるすぎる。新珠三千代も>>続きを読む

キートンの大列車追跡/キートン将軍/キートンの大列車強盗(1926年製作の映画)

5.0

たまたまやってると聞いて見に行ったら大感動。初スクリーンキートンだったがこれでよかった。ずっと列車が走ってる画面の臨場感に加え、キートンが列車を前に後ろに動き回りひたすら目に楽しい。北軍とのほとんど障>>続きを読む

きわめてよいふうけい(2004年製作の映画)

4.5

一昨日見た「カメラになった男」と同様のフッテージが多かったが、こちらはホンマタカシ作品(映像は初めて見た)ということで、中平卓馬を一定の距離を挟んで撮った映像作品という感じで、彼のいる/いた風景と共に>>続きを読む

カメラになった男 写真家 中平卓馬(2003年製作の映画)

4.8

この間の展示の後で見れてとてもよかった。というよりこれを見てまた沖縄の写真が見たくなったけど、生憎今日が最終日だった。
東松照明の沖縄の展示タイトルに食ってかかるところがハイライトだった。写真は記憶、
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サッド ヴァケイション(2007年製作の映画)

4.5

早稲田松竹にてフィルム上映。三宅さんの最近の対談で話題になってて見たいと思っていたところグッドタイミングだった。
しっかりジョニーサンダースが流れ、瞬時にユリイカを思い出すセピアの流し画のオープニング
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.5

3時間ほぼ会話劇と思わずかなり体力戦だった。謎に張り切ってドルビーで見て音はすごかったけど、画的な面白さがほとんどなくうーーん。俳優陣はよかった。
多分大体〇〇人が死ぬよという実際あの程度だったんだろ
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タクシードライバー(1976年製作の映画)

5.0

何度目かわからないけど覚えてるだけで5回は見てる。と退勤前に上司に伝えたら大丈夫?とマジトーンで心配された。今回含めそのうち3回が多分早稲田松竹。
バーナードハーマンのティンパニから入りフロントミラー
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火の娘たち(2023年製作の映画)

3.8

音楽が前に出るのは意外だったし3画面スクリーンそれぞれの映像も、最後のフィルム質感の映像もよさそうな匂いがぷんぷんしたのだけど、宣伝文句ほどの壮大な感じは無く一瞬で終わって拍子抜けしてしまった。バチバ>>続きを読む

ヴィタリナ(2019年製作の映画)

5.0

公開時にシネマリンで見たぶりに。今日の目当ては新作短編だったのだけど拍子抜けしてしまい(後述)、2回目見る予定のなかったこちらヴィタリナが再見したらめちゃくちゃ良かったという予想外の展開だった。

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ある正直者の人生(1953年製作の映画)

4.8

特集駆け込みでラスト一本。ミシェル・シモンが一人二役演じる大活躍。またキャスト紹介のオープニング。ミシェル・シモンには節電したいから一人二役お願いねと無茶言ってて笑う。毒薬ほどの爆発力は無かったけどま>>続きを読む

GIFT(2023年製作の映画)

4.5

今日この上映の前にものすごく喋る映画を2本観ていたこともあり、映像、音、言葉、身振り、何が映画を前進させるのかということを考えながら観た。
音楽のための映像とは言っても映像は撮られたらもう固定されてし
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夢を見ましょう(1936年製作の映画)

4.8

こちらもギトリ主演作だった。とにかくギトリが喋りまくる、とらんぷ譚の全編ナレーションの記憶が力づくで塗り替えられた怒涛のモノローグだった。友達の奥さんと浮気してバレかけてどうしよう、というだけのストー>>続きを読む

とらんぷ譚(1936年製作の映画)

5.0

特集最終週に駆け込み、ギトリ主演作を見れて良かった。毒薬と同じくキャスト紹介の始まりが良い。自伝を書く「ペテン師」が自分の過去を語る全編ナレーション。いきなり盗みで食事抜きの罰を喰らった主人公以外家族>>続きを読む

「いまだ失われざる楽園」、あるいは「ウーナ三歳の年」(1980年製作の映画)

5.0

粟津邸のジョナス・メカス展にて。粟津潔デザインの特大リトアニアへの旅の追憶ポスターを背にしたスクリーンに、16mmフィルムでメカスの映像が重なる。メカスの生きた時代の空気が閉じ込められた建物に映写機の>>続きを読む

毒薬/我慢ならない女(1951年製作の映画)

5.0

初サッシャギトリ。ひどい話だけどめちゃくちゃ面白かった。憎い憎いの応酬、散々な描かれ方してるけど寂しいんだよね奥さんは…死ねばいいのにってぼやきながら1人で寝るとこでちょっとキュンとした。finに笑う>>続きを読む

WILL(2024年製作の映画)

4.0

友達と謎の勇気出して見に行った。諸々報道の通りではなくて、この映画を丸々信じるのも違うけど誤解はされているなと思った。あの目のキラキラ具合を警戒してたけど多分まんまあの感じなんだとわかってよかった(?>>続きを読む

ジョーカー(2019年製作の映画)

3.5

課題用に再見。最近過剰なホアキンフェニックスが続いている。映画については改めて浮かんだ感情は特にない。派手にやってるけどホアキン頼みで真新しさも感じずキャラクターも薄っぺらい、可哀想と思わせる誘導もや>>続きを読む

大阪の宿(1954年製作の映画)

5.0

ついに噂の五所平デビュー。素晴らしかった。女優さんみんな素敵すぎ、各キャラクターの厚みがすごい。面倒回避型と見せかけて放って置けずみんな助けちゃう、「大阪に来て学んだ」三田はんかっこいい。告白してかわ>>続きを読む

季節のはざまで デジタルリマスター版(1992年製作の映画)

5.0

こちらも過去現在の境目なし、幻想的な少年時代追想ものでとても好みだった。イングリットカーフェンってファスビンダーよく出ている人か。あまり意識したことなかったけどあのハスキーボイスで歌うメインの歌がめち>>続きを読む

デ ジャ ヴュ デジタルリマスター版(1987年製作の映画)

5.0

一夜明けてやはり忘れてしまっている…けど見ている時間が幸福だったという記憶は確かなのでOKな白昼夢的な映画。居酒屋であの人を台本通りに殺すとこまでの虚実シームレスな流れがとてもよかった。列車から見える>>続きを読む

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