ぴよ2522

つみきのいえのぴよ2522のレビュー・感想・評価

つみきのいえ(2008年製作の映画)
4.0
涙腺大崩壊。
たった12分。
セリフもナレーションもない。
なのにどうしてこんなに切なく温かいのだろう。
いや、温かいから切ないのか。
妻を亡くし、生まれ育った土地の景色の名残もなく、今はもう隣人もいない緩やかに水に沈んでいく家のなか、たった独りで暮らすおじいさんは何を思うんだろう。
今はもう水に沈んでしまった下の階に残してきた思い出のかけら。
幸せな家族との想い出。
おじいさんは過去に生きているのかな。
もう新しい思い出をつくることは考えていないのかな。
おじいさんが思い出に殉じているように見えて胸が痛かった。
当のおじいさんはきっと幸せなのだろうけど。

ヨーロッパのアニメかと思ったらmade in Japanなんですね。
豊かな12分でした。
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