クリーム

ハンガーのクリームのレビュー・感想・評価

ハンガー(1983年製作の映画)
3.7
アクションのイメージのトニー·スコット監督作品。ヴァンパイアもので、豪華キャスト。ジョン役に若く美しいデヴィッド·ボウイが、少しだけ出演しています。ヴァンパイアの愛·老い·苦悩に焦点が当てられていて、ヴァンパイアの首から血を吸う従来の方法ではなく、十字架のペンダントで、切りつけるという独自の方法が斬新。悪くないと思います。シックなヴァンパイアでした。

ミリアムには何百年にも渡る最愛の吸血鬼·ジョンがいた。ある日、ジョンが突然老化し始める。愛する人を失いかけ、ミリアムは次なる恋人を探します。そんな中、老化現象について研究する医師·セーラと出会うのでした。



ネタバレ↓



他のヴァンパイアものと違い、ミリアムの生命は永遠で、彼女がヴァンパイアに変えた人達は、ある時突然老化が始まる。そして、ほぼミイラの様になるが死ぬ事は出来ず、棺の中で眠り続ける。解放も安眠もあり得ないらしい。
TVで老化現象の研究を話す医師サラを見たジョンは、自分を診察して貰おうと訪ねますが、多忙の為サラはジョンを放置します。帰ったジョンは、バイオリンの練習に来ていた少女アリスに襲いかかりました。が老化は止まらず、虫の息のジョンをミリアムは棺に入れ、昔の愛人達が入った棺の横にしまいます。
ジョンの事が気になったサラが家を訪ねると出て来たのはミリアム。一度帰ったサラですが、再び惹き付けられる様に彼女の元へ。2人は愛し合った。
具合いの悪くなったサラが自分の血液を調べると異種類の血が混ざっていた。ミリアムを訪ねると「永遠の命をプレゼントした」と言う。サラは飛び出すも飢えに耐えきれず、ミリアムの元へ。サラの恋人トムが、サラを追いかけるとミリアムが彼をサラのいる部屋へ案内した。そして、サラはトムの血を吸った。
ミリアムは、1日に6時間眠り、1週間に1度血を吸えば1秒も年を取らない。あなたは私の一部、もう放さないと言い。2人は結ばれた。

ドヌーヴの冷酷なヴァンパイアなんて、ハマり過ぎで違和感ゼロ。ヴァンパイアの暗黙のルールが若干他と違うので戸惑ったけど、これはこれでありだと思いました。自分だけ永遠の生命であるミリアム。パートナーを見つけてもいつか別れが来てしまう。それは辛いだろうが、パートナーは永遠にミイラ化して死ねない。パートナーは苦しみながら棺で何世紀も過ごす。パートナーの方が遥かに辛い。やっぱり、ヴァンパイアは冷酷だ。独自の世界観が面白かったです。

*ひかりんごさん、ありがとう♡*
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