あつお

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序のあつおのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

歴史的名作のリメイク版。
理解の難しい前作『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 DEATH (TRUE)2 / Air / まごころを、君に』から9年の時を経てリメイクされた本作。テレビアニメ〜旧劇場版では精神面での描写により幕を閉じ、多くの人にとって理解しにくい結末となった。旧劇場版でシンジが望んだもの、それは「良好な人間関係」だろうか。旧劇場版において、人類補完計画実行により全ての人間が一つになる中、実現しなかった家族団欒のシーンが描かれる。これこそがシンジが望んでいたもの。
本作はシンジの叶わなかった望みを実現するための、庵野監督自身の望みを実現するための、リスタートの物語ではないか。その序章として描かれた『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』。サブタイトルは「YOU ARE (NOT) ALONE.」。
本作のはじめで、主人公シンジはエヴァに乗ることでしか認めてもらえないと思っていた。しかし、物語終盤では存在そのものを認めてもらえるようになる。命を懸けて自分を守ってくれる存在「綾波レイ」により、シンジは精神的に成長していくのだ。
旧劇場版とは微妙に違う展開を見せ始めた今作。何度目の視聴かは分かりませんが、シンジと庵野監督の変化を楽しみながら、次作以降も視聴したいです。
あつお

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