強い

八仙飯店之人肉饅頭の強いのレビュー・感想・評価

八仙飯店之人肉饅頭(1993年製作の映画)
3.3
超短気なジジイ、賭けで揉めて一家惨殺し店を乗っ取り遺体は肉だねにしたという狂気の点心屋は元ネタ事件のある話だそう。
オープニングで人間の丸焼き、クレジット後も出だしからずっと悪い顔のウォン・チーハン!ずっと最悪仕草である。
よく切れるデッケェ包丁、まろびでる臓物、レジロールのようにころころ転がし捲れる豚の面の皮と癖映像が続き、クッセエ死体と雀牌を覗く分厚い眼鏡の凶悪さは開始5分もあれば理解出来る。

もっともっと重いかと思ったが、蓋を開けてみれば展開はかなり軽めのコメディ。警察諸君のウザバカスケベクズトークから、おたまで殴り殺すレアケースまで笑うしかない。
バイオレンスはまあまあの尺で映してくれるもののやっぱりこれはコメディ。割り箸ツッコミレイプなんかはマジで最悪だけどどこかシュール。

チーハンも警察も囚人も、兎に角全部が元気なクズ。刃牙の世界かと。時代とはいえ、BGMとSEの緊迫感の無さまで笑っちゃう。でもこれあまり褒め言葉ではない。
えづきながら飲尿して「頭大丈夫か?」と囚人に普通の正論言われるシーンと背中水注射気狂いは大好き。でも子供は…子供はダメだろ……

しかし後半やっと盛り上がってきたかと思えばやっぱりオールスターゲロ祭りのクソコメディが挟まるので微妙に白けてしまうのが勿体無い。史実に倣ったのだろうが、オチも弱い。
豚足喰って酒飲みながら観るには丁度良い映画でした。

パチモンのドラえもん人形が映ると、妙に中華を感じる。店の佇まいとインテリアも、かなりシュール中華で愉快。ロケーションが良い、拘束衣も良い。八仙飯店は行きたい。

人肉のタイトル付きシリーズであれば人肉ラーメンがストーリービジュアル共に良すぎた為にちょっと期待しすぎた節はある、もっと見せてくれよ人肉の饅頭と人間ドラマをよ〜〜
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