イチロヲ

新女囚さそり 701号のイチロヲのレビュー・感想・評価

新女囚さそり 701号(1976年製作の映画)
3.5
財政界の内幕を暴くテープを極秘入手した女子大生(多岐川裕美)が、不当にも犯罪の濡れ衣を着せられ、刑務所に収監されてしまう。篠原とおるの劇画「さそり」を映像化している、東映「女囚さそり」シリーズの第5弾。

多岐川裕美が低身長の童顔なため、一見するとミスキャストのようにも思えるが、小柄な女子が艱難辛苦を乗り越えながらさそりへと変身していく過程に、「萌え」と「燃え」の両方を見いだすことができる。

刑務所内のシークエンスでは、浅香光代、范文雀、叶優子などといった顔ぶれが登場。とりわけ、ボス格を演じる浅香光代のはっちゃけぶりが愉快であり、さそりが性的虐待を受けるシーンがあるけれども、残念ながらヌードなし。

ラストの復讐劇は、(良い意味で)「んなバカな!」の連続性で成り立っており、ハサミ一丁で淡々と暗殺を遂行していくところが面白い。そして何よりも、目の奥底で「静かに怒る」演技を、梶芽衣子からしっかりと引き継いでいるところが非常に素晴らしい。
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