ロス市内のクラブハウスで出演者のHIPHOPグループが銃殺されるという事件が発生した。
この事件の担当者であるロス市警の警察官ジョー・ギャビラン(ハリソン・フォード)とK・C・コールデン(ジョシュ・ハートネット)は刑事としての本職以外にそれぞれ副業をして生計を立てている。ギャビランは不動産屋、コールデンはヨガのインストラクターをしており、その収入と支出が不透明だとして内務調査課の「処刑人のマッコ」ことベニー・マッコに目をつけられていた。
殺人事件の捜査と副業、多忙を極める2人だったが、捜査を進めていくうちに被害者たちが所属している事務所の代表が事件に関与していることが判明する。
どうやらハリソンとジョシュのキャラ設定には脚本家の実体験が含まれており、実際刑事として働いていた時分に不動産屋として副業をしていたらしい。ちなみに相棒は俳優志望。
ヨガブームとか不動産バブルとかスピリチュアルとか、「黒人」ラッパーの暴力事件とか「白人」警官の横暴な捜査とかチャイニーズシアターでのイベントとか、2000年初頭のハリウッドらしさを詰め込んだ感じで、全くもってまとまりがない。
警察の副業をストーリーの筋に持ってくる斬新さが目を引くけど、悲しいかな掘り下げが浅く作品の面白さに繋がらない。
実際作中でも台詞であるけど、主演の2人の身体能力が低く設定してあるのでアクションやチェイスがとにかくタルい。カメラワークもスピード感を持って撮ろうという気がないのか冗長。早送りした。
面白くなりそうな要素は多分にあるけど詰め込みすぎて全部薄くなってしまった印象がある。つまらないと言い切るほどではないにしろ、常時面白さが赤点ラインを低空飛行している感じ。
殺したいけど射撃の腕がヘボすぎて致命傷を負わせられないシーンはジョシュの表情含めて良いです。