TAK44マグナム

ラッツのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ラッツ(1983年製作の映画)
2.6
チュウチュウ地獄!


今年は子年🐁!
・・・てなわけで、考えることはみんな一緒なのか宅配レンタルがずっと貸し出し中で、やっとこさ借りられたので観ました!
人喰いネズミ群団によるパニックホラー。

観た結果、まぁこれは何ですな。
別に無理して観ることもなかったですな!(苦笑)
巷では衝撃のオチが有名なんですけれど、釋英勝の「ハッピーピープル」みたいなラストを知ったうえで鑑賞しました。
最大のサプライズがサプライズではなくなってしまったお陰で面白くなかったのかと思われるかもしれせんが、普通に凡作だからだと力強く主張しておきましょう!
なにせ監督がブルーノ・マッティですからね。
「サイバーロボ」のブルーノ・マッティ!
それだけでも凡作、駄作のレッテルを貼られてもおかしくなさそうでチュウ!
ブルーノ・マッティといえばマカロニ。
マカロニ映画が描く核戦争後の世界といえば、オートマティックにヒャッハー!なヴァイオレンスがはびこる「マッドマックス2」をパクった雰囲気になるのは必然!
そんな荒廃しきった核戦争後200年以上が経った世界でも人類はしぶとく・・・いや、逞しく生き残っていました。
学校もないのに読み書きどころか「俺はコンピューター分かるぜ!」と豪語するキャラまで登場。
結局、全然分かっていなかったけれど。

しかし人間以上に、この世の春と言わんばかりに幅を利かせていたのがネズミさんたちだったのでチュウ!
知能が発達したネズミたちが徒党を組み、ある街を占拠して我が物顔でのさばっていました!
それでもって、そんなこと露とも知らない未来のボンクラたちが改造車で街へ乗りつけたものだから、どんどん襲われて喰われてゆく、ただそれだけの映画!

やたらと死体は執拗に見せてくれるのに、犠牲者にスタッフがカメラ外からネズミを投げて「ネズミに襲われる図」を演出したりする手抜き具合に脱力でチュウ!
口からこんにちは!したり、死体を掻っ捌いてこんにちは!するネズミたちは可愛いけれど残酷でチュウ!
そのあたりが怖いだけで、あとはそんなに恐ろしい場面もなく、独特なファッションセンスのボンクラたちが右往左往するのを眺め続けましたよ。

しかし、それにしたってテンポが悪い。
ダラ夫なみにダラダラしてます。
不謹慎ですけれど、もっと軽快に死んで欲しい(汗)
だいたい、車が使えなくなったんだったら歩いてでも街を一旦離れれば良いのに。そうすればネズミに喰われるようなことは無かったのでは?
などと真っ当な意見をぶつけてみたくなってしまうのでした(汗)


「このオチすげえだろ!昨日、トイレで踏ん張っていたら閃いたんだぜ〜〜!」
「マジかよ!すげぇな!こんなの誰も思いつかねぇよ!お前、マジ天才!」
みたいなドヤ顔の会話があったかどうかは分かりませんけれど、きっと最高のサプライズだと信じて疑わなかったであろうオチについてですが・・・
確かにこのオチのおかげでホラー好き界隈では未だに話題にのぼるわけで成功だったのでしょう。
でも、実際に観ると何でしょうか、このしょうもない感覚は(苦笑)
黄色い防護服は否応なしに不気味なので良いとして、あの方たちは何を消毒しに現れたのでしょうか?
それまでの話の内容からするとネズミを駆除しに出てきたような気はするのですが、あの方たちにとってもネズミはネズミでしかなかったのか・・・?
深い意味がありそうで無いところもマカロニ風味!
「・・・で?」
と、重たくなった目蓋をこすりながら口あんぐりでエンドロールに突入したのであります。

うむ、子年🐀!
何だかよくわからない一年になりそうでチュウ〜〜!


ゲオ宅配レンタルにて