TAK44マグナム

キラー・デンティストのTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

キラー・デンティスト(1998年製作の映画)
3.3
ギュイギュイイイーーーンッ!!!


殺人歯科医が田舎で開業したって話。
監督は「死霊のしたたり」のブライアン・ユズナ。
どうやらこれは二作目らしく、前作は未見。
奥さんの浮気で気が狂ってしまった歯医者さんが抜かなくて良い歯をぶっこ抜いたりして患者さんも大迷惑!
遂には奥さんの舌をぶった切って精神病院送りにされちゃうところまでが一作目。
予告編を観るかぎりだと、この一作目の方がストレートに面白そうなんですがどうなのでしょう?
マーク・ラファロも出ているので是非観たいなぁ。

それでもって、その続きとなるのが本作です。なので精神病院から始まります。
問診中の医師を脅して脱走した歯医者さん。
とある田舎町に行き、そこで偽りの身分であるケインの名前を語ります。
ケインとなった歯医者さんは幻覚や幻聴に悩まされつつ、銀行員のジェイミーと仲良くなったり、地元の歯医者をぶっ殺して自分が代わりに開業したりと何気にハッピーな雰囲気。
だけども当然、順風満帆というわけにはいかず、ロン・ハワード監督の弟であるクリント・ハワードをぶっ殺したり、壁塗り屋の兄ちゃんを勝手に恋のライバル視したりしているうちに、元奥さんが雇った探偵や、正体を怪しむ地元女子のベブが周辺を嗅ぎ回り始めるのでした。

これ、一応は殺人歯医者さんが活躍するスラッシャーホラーに属すると思うのですが、そんなに殺人事件は起きないんですよね。
キルカウントとしては6人ほどですけれど、殺害場面を見せるのはもっと少ない。
しかも、歯医者のスキルを使うのはベブ相手ぐらいで、歯医者っていう設定がまるで活かされていないのはどうなのか(汗)
歯医者って、やっぱり苦手じゃないですか。
個人的に超苦手なので、あのギュイイイーン!とか、ペンチで引っこ抜くとか、そういう生理的に受けつけない恐ろしさを堪能させてくれるのかと思いきや、そういうのは後半にならないと見せてくれません。
なら、何を見せてくれるのか。
ケインが「俺は狂ってない!狂ってなんていないんだ〜〜!」と、完全にトチ狂っているのに男気あふれる全否定をかまし、自分の腕を切る自傷行為に耽る姿をたっぷりと見せてくれるのです。
いや、そんなん見たくないんだけどね。
でも、幻覚を見る場面ではキモい怪人が登場したり、口の中がゴキブリでいっぱいになったり、ヒロインの激しい濡れ場があったり、幻覚だと大サービス。

終盤になると、やっとスラッシャーぽくなってきますが時すでに遅し。
電動ドリルやネイルガンが飛び交うクライマックスは程々には面白いですけれど、「ヘルレイザー」のサノバイトみたいになるオチは更なる続編を期待させたかったのか・・・?
う〜〜ん、キチガイ過ぎて、もうお腹いっぱいかもしれません(汗)
元奥さんをもっと活躍させた方が愉快だったんじゃないですかね〜。
お目目パッチリでエロそうな美人さんだったしね!

歯医者の予約日が近づくと憂鬱になる方にはオススメの不快音ホラーでした。


某動画サイトに