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『傷だらけの山河』に投稿された感想・評価

HK

HKの感想・評価

4.5
石川達三原作の小説を『武器なき斗い』『松川事件』などの山本薩男監督が映画化。キャストは山村聡、若尾文子、北原義郎などなど

電鉄やバスなどのあまたの交通関係の事業の他、様々な事業にも手を出して巨万の富を得ている一人の事業家がいた。彼は政略結婚で既に妻子を持っていながら、二人の妾相手にも手をかける非情な男だった。そんな男がさらに第四の女で芸術家志望の彼氏との貧乏暮らしに嫌気が刺した女に手をかけようとしていた。

山本薩男特集で鑑賞。スパイのついで感覚で長いけど見てみようかなと思ってみたらこっちのがすごい面白かった。山村聡の悪気なく人の人生をぶっ壊していくサイコパス演技が素晴らしい。

常に笑顔を絶やさずに交渉相手にも自分の弱みというのを見せず常に余裕の立ち振る舞いをしながらも、数多の女たちを自分の所有物にしてその間に生まれた子供たちのプライドをも懐の深さと許容の高さで軽々しく蹂躙していく姿はすさまじい。最早一種のカリスマ性を感じ取ることが出来る。

なんというか、この山村聡演じる男からはかのロケット技術開発の先駆者であるフォンブラウンさんをも思わせる風格を持っている気がする。自分の物にして成長させるためにはどれだけ非人道的な手段を使ってでもやり遂げる。なんかもう笑えて来たよ。

信頼を置く部下や社員ですら役に立たなければあくまで彼らをぞんざいに扱うこともせずに上手い具合に自殺まで追い込めるそのスタイルは最早すさまじい。

脚本の新藤兼人さんらしい同軸上において対照的なキャラクターが登場するのがこの映画の面白い所、彼が手懐けた二人の妾の下で産まれたそれぞれ別の子供は、一方は母親を憎み、一方は父親を憎む。どちらの母親も夫の下敷きにされてどうしようもないが、二人とも見てる方向は違うものの両方とも性格が歪んでしまっているのが特徴。

そんな彼の第4の女になってしまった一人の女も、貧乏生活の中夢を追っていたのだろうが、次第に現実の辛さに呆れ果て、ついに悟って飼い犬に墜ちていく姿は最早現実の非情さを露骨に表していて良かった。

最後まで反省することも罪悪感を感じることもないが、そのカリスマ性で次第に会社の規模をでかくしていく様はまさにモンスターで、見れて良かったですね。「ゼアウィルビーブラッド」の主人公みたいな怪物ですが、
あっちのがまだ人間味あった分、こっち何もないですからね。

山本薩男監督らしい社会的巨悪を打ち破るような舞台設定でありますが、この作品は寧ろそんな巨悪の蹂躙する様を見せることによってその恐怖を感じさせる説話のように感じた。

顔のドアップの切り返しなどは喜八映画の顔面クローズアップにも負けない程の迫力を見せて良かったと思いますよ。見れて良かったですね。
RIO

RIOの感想・評価

4.4
金の力に物を言わせて合理的に
物事を動かす有馬勝平
Sグループの創設者の堤康次郎がモデル
山本薩夫監督 脚本は新藤兼人 傑作です

戦後日本の経済発展はこんな人が作ったんだな
ある意味モンスターです!
オープニングからラストまで血も涙もない
有馬は鬼でその妾達は般若
子供達も恐ろしく強欲で 明彦さんは怖い…
「白い花は何がいいの…」ひぃーー!

「私は社会民衆のためにやっていて決して金稼ぎではない‼」
すっごい嘘で塗り固めた有馬の笑いが厳しいですね
愛情がないです… みんなが憎む気持ちもよく分かる

自分の金儲けのためなら戦後のマル焼けとなった東京の
野原も儲けるための対象にしか映らない
電車開通のための土地を強引に土地を買い上げていく
工事に文句を言ってくる組合や
反対運動の買収
不利になる事故のもみ消し
知識を並べて言葉巧みに思い通りに動かしてく

週刊朝日に連載されていた石川達三の作品 
リアルタイムで読んでいたら抜群に面白かっただろうな
いわゆる狸じじぃがいっぱい出てくる

いい意味でも悪い意味でもパワフルだけど
あまりいい気はしませんが最後まで見応え充分でした‼
さっ

さっの感想・評価

4.5
すごい見応え。山村聰が基本的にずっとニコニコしてるのが怖い。悪気なんかまったくないんだよね

山村が若尾文子を囲い込む前の二人のあけすけな会話が秀逸。手練手管は皆無だが、そのことがかえって山村の交渉術になってるのがよくわかる。その後の若尾はあんまり存在感ないのが残念

異母兄弟の一人は父を憎むが、もう一人は母の方を憎むというのが素晴らしい人物造型。主体性を自分で捨てたような妾たちは確かにすげー気持ち悪い

早稲田の今の3号館から演博あたりはこの頃からほとんど変わってないことを発見した

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