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ビフォア・ミッドナイトの映画好き交流CINEPARAのレビュー・感想・評価

ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)
4.6
【こもけんのレビュー】

2020/04/05 17:03
個人的に心に響いた
以下四つの台詞でまとめる。

・途切れなく続く
"一瞬"という芝居の出演者たち
・終わりの時に大事なのは、
誰かへの愛より人生への愛だ
・永遠に続く愛に意味はない
・己自身を知れ


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途切れなく続く"一瞬"という芝居の出演者たち
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まず、これはまさに
ビフォアシリーズにピッタリだと思った。

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終わりの時に大事なのは、
誰かへの愛より人生への愛だ
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誰かと一緒になることへ対して抱く
鬱屈とした気持ちを晴らす鍵になる気がした。

愛は人生の全てではなくて、
人生の幸福感を限りなく100%にする
最後のピースなのかなって思った。

人生を100%とするならば、
99%は友情や仕事、趣味、娯楽で
1%が愛。

ただその1%は、
まるでペニスのように小さいけど
存在は大きいから捨てることができない。
そして、時間や感覚の移り変わりで
常に形が切り替わっていくから
愛に明確な答えはだせない。
到底パズルを完成させることは難い。

ジェシーのおばあちゃんが頑固になったのは、
そのピースがなくなってしまったからなのかなぁ。

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永遠に続く愛に意味はない
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「永遠に続く愛に意味はない」は
裏を返せば、
「永遠に続かないから意味がある」ととれる。

例えば、
母親が余命一年と知った瞬間、
絶対になにかをしようとする。
(ちょっとズレてる気がするけど)

カタルシスまでが愛なのか。

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己自身を知れ
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最後の喧嘩のシーンでは、
「自分はそんな意味で言ってないのに
相手は違う意味で捉えている」
ことに意識が向いた。

お互い感情的になっているから
皮肉な言い回しを、言葉そのままの意味で
捉えてしまっていたけど、
それでも相手の意見を受けていた。

この喧嘩で己と相手と向き合った
過程があったから、
最後にタイムマシンを使って、
今の自分たちを客観視できたんだなと。
(しかし、ここまで続いたのは
やっぱり子供の存在があったからだろう)

自分は
言い合いになると途中でサジを投げて
殻に閉じこもるタイプなので、
このシーンはグッときた。


p.s.
減点は哲学的なことがいくつか理解できなかったから。
サンライズ、サンセットの
ワードを聞いた時はアガった。🌄🌅