キヲシ

ミークス・カットオフのキヲシのネタバレレビュー・内容・結末

ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

冒頭、川を渡るシーンが続くのだが、水が女たちの腰どころか胸元の辺りまでくるので驚く。濡れた服を絞り広げて乾かした後、日が暮れる直前の野営の場面が美しく、「ノマドランド」みたいな映画かと思わせるがもう出て来ない。無造作に切り取られた荒野。塵のように小さく映り込んでいる開拓団をただ遠くから見詰める。案内人ミーク(ブルースグリーンウッド)の語るネイティブに関する話は恐ろしいが、果たして…。五、六回、夜のシーンがあるのだが、これを配信で見るのは厳しい。何が映っているのか?暗くてよくわからない。わりに重要な会話と何かが行われているであろうノイズ。地面を追うミシェルウィリアムズの前に彼の足が。丘を駆け上がり馬に跨がり去って行くが、ミークが彼方から彼を連れて戻ってくる。彼の皮靴?を繕う。三竦み。急傾斜な丘をロープを使い1台また1台馬車を下ろしていく。最後の1台は…水桶は…。ポールダノの妻は頭が…。ひとり語り続ける彼。三度、銃を手にするウィリアムズを覗く…。cutoffは近道と中断のダブルミーニング。どこにも辿り着けない西部劇ロードムービー。
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