Moeka

愛の神、エロスのMoekaのレビュー・感想・評価

愛の神、エロス(2004年製作の映画)
3.7
若き仕立て屋の恋、みる。家屋の外から聞こえる雨の音が好き。とてつもなくエロティックだなあと思う。
繊細な、息を呑むほど美しい服の上を女の手がうごめく。欲望に溢れた男のゴツゴツした手がまさぐるのが悲しい。
まるで枯れることを知らないような顔をして生けられている花も。女の声が花の画にかぶさる。
四つの腕と二十の指がある。それらの指が、肉体を、「愛しています」とは言わない唇を愛撫しあう。体じゅうの雨で満ちている映画。死にゆく女の青白い肌、寂しい部屋、男の虚しい涙と欲望の高まりが悲しく、官能を増す。さよならの愛撫の時に館が無人に思えたのは、優しさか。

まあ、好きならあんな病気になる前になんか移せよな行動!(そんなうまくはいかないか、、、
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