緑青

ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIEの緑青のレビュー・感想・評価

3.7
キャラデザが違うキャラクターが同じ世界に思いの外自然に共存していて感動した。何度かゲラゲラ笑った。なかなかおもしろかった。オープニングシークエンスのコンテと原画が良すぎて100回見たい。あと、あの2課の刑事がキッドにある意味の信頼があるのがすごく良かった。あいつは絶対そんなことはしない、という。愛だな。
次元大介に対する新一くんの態度が、赤井さんや安室さんに対するものとも、ルパンに対するものとも、博士や小五郎に対するものとも違うのがとてもよかった。なんなら実父に対するものと違うのだろう。あんなに安心して甘えることあるんだあの子、本当によかったと思った。
新作を観た時も思ったけれど、灰原哀ちゃんって画面に映ってる間中、ずーーっと一定レベルで良いのに、瞬間最大風速マッハ叩き出してくる瞬間あるよね。セリフひとつで観客を落としてきて凄い。蘭ねぇちゃんと佐藤刑事の活躍プライスレスでした、ありがとうございました。あと突然の赤井の匂い、笑い転げてしまった。赤井がおる!!!! あれは絶対赤井だったって!!!!! スナイパーってやっぱ最高だな!!!!!!!
ルパン三世はコナンくんから見て「こっち側(ノット体制側)」なのがいいなと思う。赤井さんや安室さんとは違う大人で、義理と人情と損得のやりとりが効くし、それを無視してなし崩しにするのもある程度許されるという、そういう関係性の自由度の高さが映画をいいものにしていた。ルパン三世の個人的最大ヒットは「諦めろ あれがあいつの運命だ」だった。彼の現実認識は辛くも甘くもないのだなと思う。あれは彼の凄く善良な部分に見える。あっさりしているようでいて、やれることは全部やっている。
やはりルパン三世はある程度大人向けのコンテンツだと思うので、名探偵コナンと混ざると「対象層どこよ?!」ととっ散らかる感もあるんですが、脚本のバランスがいいのかかなり気分良く観切りました。
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