日本では以外と知られていない中国映画の傑作です。
家族との確執や、老いへの不安などそれぞれの思いを胸に、老人ホームで暮らすおじいちゃんたち。
どうせ死ぬなら最後は笑って死にたい!
そんな想いをもってTVの仮装大賞に出場しようということで一致団結し猛特訓が始まる。
しかし病院や家族の反対で出場は中止になるが、自分の人生だから最後は自分で決めたい!
諦めきれないきれず、おんぼろバスで脱走計画を企み、
憧れの“仮装大賞"出場に向けた旅が始まる…。
夢があれば年なんて関係ない。
出演者のおじいちゃん、おばあちゃんの演技が本当に素晴らしく、夢に向かって、チャレンジする姿に心を打たれます。
笑いあり、涙ありのハートフルストーリーで、映像も音楽も素晴らしく、最後は清々しい感動の波が押し寄せます。
映画の中で、女性の若い医院長が言うセリフが印象的です。
「我々世代の親は皆、70歳前後でしょう!
彼らが、あと20年生きるとしたら?
私の場合、毎年正月にほんの数日、帰省するだけ。
せいぜい5~6日です。
でも実際に両親と過ごす時間は、1日に2~3時間。
5~6日で10数時間です。
20年なら200時間あまり、20年は長いと思っていたら
実際に両親と過ごせる時間は、10日ほどしか残っていない」
いずれ「死」というのが誰でもやってきます。
ボクの父も今年の4月に亡くなりましたが、この映画を観ていたので、父が最後に「親孝行やたな~」と言ってくれたのが一番の救いでした。
いろいろなことを、考えさられる映画ですので、ぜひ見てほしい作品です。