ロケ地に愛着あり!
伊藤沙莉がタクシーを走らせる環七通。
池松壮亮がバイトをしている品川水族館。
演劇をしている座・高円寺
出会って初めて歩いた高円寺ストリート
屋上で花火をする渋谷の風景
馴染みの場所だけに、凄く親近感が沸いた映画です。
現在の7月26日から1年ずつ6年前まで遡り、また現在に戻るという恋愛模様を、「ナイト・オン・ザ・プラネット」のセルフや映画のシーンを絡めながら描いているのが特徴です。
全てが印象に残るシーンを描いているのですが、タクシーの中で別れのきっかけとなる二人の言い合いが特に印象的!
男(池松壮亮)は、ダンサーの道を閉ざされショックを受けて気持ちの整理が出来ないから、気持ちの整理が出来てから会いたい。
女(伊藤沙莉)は、一人で背負い込まないで連絡くらいして頼ってほしい。
お互いの言い分がわかるだけに、話せば話す程、泥沼になっていくのが良くわかる。この2人の心情を表す演技がリアルで素晴らしかった。
このシーンがあるからこそ、時間が戻る程、切なくなるという演出も見事
なんと言ってもクリープハイプが歌う主題歌「ナイトオンザプラネット」が最高で、映画を全体を包み込むように幕を閉じていきます。
「花束みたいな恋をした」も5年間での別れを描いた映画ですが、心の中で、よりを戻して欲しいという気持ちが沸いてくる。
別れはつらいけど、次の一歩を踏み出さないと未来は見えてこない!そんなメッセージも詰まった映画でした。
余談ですが、告白するタクシーの中での運転手がムーンライダースの鈴木慶一が登場したシーンでは劇場内からクスクス笑いの声が。
20代~30代の女性が多かったのに知っている人が多かったのにはビックリでした。
また映画のタイトルがここで出る!ってのも初めて見たかもしれない。