いちごあんこ

東京難民のいちごあんこのネタバレレビュー・内容・結末

東京難民(2013年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

知らない世界、知りたくなかったかもしれない闇。
こんなにも人や物やお金に溢れた東京で、難民になり得てしまう。
人生は選択の連続。
些細な選択を間違え続け、”お金”がなくなったら、根は優しい普通の大学生がたった半年で闇の底まで落ちてしまうのか。
大学を除籍になって家がなくなったとき、友達の家に世話になれなかったのだろうか。
消費者金融に借りれなかったのだろうか。
ホストという闇の集団から抜けだせなかったのだろうか。

お金のあるなしと心の余裕は比例する。
お金がないと他人を犠牲にしてでも目先のお金を得ようとして周りから人がいなくなっていく。
これは偏見かもしれないけど、自分を守るために、正直ホストや土木関係にあまり近づきたくないなと思ってしまった。
落ちた人が這い上がれないことを社会のしくみのせいにするシーンがあった。
やはり自分の力で脱する方法を見つけられない人ほど環境のせいにするのだと思った。(自分への戒め)

ずっと息の詰まる状況の中、記憶を失ったおさむがホームレスたちに囲まれて「しげる」という名前をつけてもらったときの温かな空気が印象的だった。
お金がなくてもこうして優しい人もいるのだと知る場面でもある。
「人生終わっている」というおさむに、「生きてりゃ終わってるなんてことはない」と、息子を亡くしたホームレスが言う。
自分次第でいくらでも再建できる。