けーはち

フライング・ギロチンのけーはちのレビュー・感想・評価

フライング・ギロチン(2012年製作の映画)
2.4
『空とぶギロチン』のリメイク。荒唐無稽な暗殺兵器“血滴子”飛び交う流血アクションが現代の技術でパワーアップして復活──と期待したし、冒頭5分は正にそうだが、以降は西洋の進んだ火砲の流入により不要となって歴史の闇に抹殺される暗殺部隊を描く新選組系の悲愴な史劇😣『インファナル・アフェア』のアンドリュー・ラウ監督の采配も客が観たいトンデモ暗器バトルを観せないでは失敗と言わざるを得まい。

清に楯突く馬賊の頭領“天狼”誅殺を図る“血滴子”暗殺部隊だが、直後に派遣された鉄砲隊の遠距離射撃の前に、暗殺部隊も馬賊も全く歯が立たず共に枕を並べて討ち死に、と徹底して悲愴(鉄砲隊に暗器投げて「届かない!」とか😢)。歴史の奔流には勝てぬまでも馬賊と暗殺部隊が団結し最終決戦で一矢報いる──といった辺りが落とし所だと思うが、そんな安易な決着を良しとせずか、或いは「国に弾圧された少数民族が抵抗する」という現政権的に危うい展開は🆖か。