福みみ

ハーフネルソンの福みみのレビュー・感想・評価

ハーフネルソン(2006年製作の映画)
3.0
歴史とは何か?

映画の冒頭、ダン先生は最初の歴史の授業で生徒達に問いかける。
もし自分ならどう答えるかと考えてみるが、直ぐに答えが見つからない。

ダン先生は変化と対立だと教える。
これがこの映画の柱になっていると思う。

では変化はどうして起きるのだろう?
抑圧された環境からの脱却や世の中の矛盾からではないだろうか?と考えてみた。

麻薬売買が身近にあり簡単に自身も手に染めてしまう環境、善人面して近づいてくる悪人、正論を吐きながら自身はコカイン中毒に苦しむ教師など、この映画の登場人物はそれぞれが決して恵まれているとはいえない環境に身を置いている。

これらの矛盾や対立から何とかして這い上がりたいと願って初めて変化は起こるが、いい変化が生まれるとは限らないのが世の中なのだろう。

アメリカが抱える歴史的病理を描いた映画なのかも知れないが日本人の自分には難解であり、永遠に理解はできないだろうと思いました。
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