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スティール・コールド・ウインターのcoroのレビュー・感想・評価

3.3
ある不幸な出来事により田舎の高校へと転校してきたユンス。クラスメイトだけでなく閉鎖的な集落全体から疎外されているへウォン。村人たちの良からぬ噂話に惑わされながらもふたりは近づいていく。

孤立しながらも疎外感をまったく感じさせない不思議で謎めいたへウォンに、心を病んだユンスが惹かれていくのも分かる気がする。光が影を生むように影が光を生めばいいのにと思っていても影は光を摘んでしまう。







以下ネタバレ

潜在意識の中で行われる自傷行為が彼女の化身ともいえる湖中から滲み出してくるシーンや、土中でうごめく口蹄疫に侵されたものたちの悲鳴に行く末の期待していると、古風で得体の知れないものに軽くあしらわれてしまう。

この救いようのない世界に流れてくる"Sad Thing "(妻と思わず顔を見合わせた)に耳を傾けながら、蘇る月明かりに照らされながら霞みゆくふたりの影をじっと眺めていた。
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