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隠し剣 鬼の爪のまのレビュー・感想・評価

隠し剣 鬼の爪(2004年製作の映画)
3.0
山田洋次監督が描く時代劇三部作の一つ。

主人公(永瀬正敏)は独り身の侍。女中(松たか子)と両想いだが二人は身分の違いから結婚は出来ず。

ある日悪人が牢獄から逃亡したとの知らせが入り主人公がその討伐を命じられ、秘伝の刀「隠し剣鬼の爪」を持っていざ決闘へ。しかし、その悪人は実はかつて同じ師匠の元修業した旧友。おまけに男の奥さんに旦那を殺さないでくれと頼まれ説得を試みるという話。

役作りのためほぼ全キャストが田舎っぺぇ口調でしゃべるのが大きな特徴。言葉の語尾に「がんす」や「ごんす」が付くのは同監督の「たそがれ清兵衛」と同じ。「イギリス」は「エゲレス」と発音する。

スタイリッシュさ等皆無で田舎のお侍さん、古き良き日本の雰囲気を出すところはさすが山田洋次。不器用な主人公、旦那様に一生尽くしますみたいな古風な日本の女を演じるヒロイン等も味わい深い。
脇を固める役者も吉岡秀隆、緒形拳等さすがの安定感。

全編通して地味なんだけどそれが風流ですっていう日本の美学が感じられる作品。
どうでもいいけど「隠し剣 鬼の爪」って必殺技っぽい。。
ま