キヲシ

仁義なき戦いのキヲシのネタバレレビュー・内容・結末

仁義なき戦い(1973年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

4K版が出てるのか…ちょっと再見しようっと。まあ4Kだからどうということはないが、やはり面白い。
「わしがやっちゃろか?」で松方弘樹から渡された拳銃は最初は不発…。懲罰房で梅宮辰夫と腕を交わして互いに血を啜り合う。土井の組長をやるしかないと梅宮が奥から声を上げると、こちら側の田中邦衛は「俺はいいけどよお、かあちゃんが…」って帰るんかーい!また菅原文太の出番だが「…息子みたいに…全財産を譲るから…」んなわけあるかーい!金子信雄と木村俊恵。時に凄み、時に泣き落とし、時に「ここの勘定はそこから出しといてくれ」と立ち去る。その百面相に目が離せない。雨の中の雪駄と沢山の吸い殻。川地民夫の懐中電灯。地図に赤丸を付ける田中。隠れ家は必ず暴かれる。渡瀬恒彦のアジトに乗り込んで行く松方と狭い路地を少し俯瞰して追う場面は、真似したくなる格好よさ。この後の顔色の悪い渡瀬の引かない姿勢も強烈。線香をあげる菅原とおもちゃを抱えた松方が出くわし、内ポケットに手を入れる菅原に狼狽えまくる松方がなんともらしい。そしてラスト、葬儀から立ち去る菅原は左に、右に赤く「終」どうだ!
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