江戸末期が舞台だから昭和10年の制作当時としても100年近く前の古い時代を再現した作品だけど、田中絹代も高田浩吉も自然で素晴らしくて本物の春琴と佐助を見ているように錯覚する。
田中絹代「佐助、もう…
原作発表から二年後の映画化だから、当時の倫理観や社会の空気を感じることができた。
妊娠のエピソードとラストの針の描き方はこれが限界だったのだろう。あのあとの主観カットは驚き。
芸者と共に幇間がいるの…
音声が年代劣化によって何と言っているか分からなかった所もあったが大筋は原作通りなので気にせず楽しめた。
田中絹代がとても美しい…気品のある美しさは想像通りの春琴そのものだった。
俺なら針じゃなくて指…
小説でははっきりしなかったシーンをこの映画は示している。春琴と佐助が肉体関係をもつことをはっきりと書かなかった谷崎の春琴抄。そこをこの映画はうまく表現している。
まず別の部屋で練習中の二人、次に二…