じゅり

さらば冬のかもめのじゅりのレビュー・感想・評価

さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)
4.2
スケアクロウがめっちゃ面白かったので、アメリカンニューシネマというジャンル繋がりで観てみた。私多分このジャンル好きなんだわ。
とても小さな額の窃盗(未遂)で8年刑務所行きになった未成年水兵を、バダスキーたち二人がポーツマスまで護衛する話。手錠をかけられた10代の青年(名前忘れた)は、全然悔しそうではなくてのんびりしていて、逃げそうにもないし、護衛の二人は5日もあってお金も出る護衛なんかちゃっちゃと終わらせて帰り遊ぼうや〜ってゆーて行くけど、三人の人の良さで、特別な護衛の日々になる。バダスキーの護衛しなあかんのに、ぜんっぜん護衛せずに友だちになっちゃうほどの強情さがほんまに面白くて、すーぐお酒飲ませて喧嘩して遊びまくって、仲良くなる。三人とも人が良いからのほほんと観れて最高。でもやっぱりバダスキーの男っぽい海軍感が、キャラ濃くて安心感があって人間味があって最高。あれだけ仲良くなったのに、BBQしてる時に何気に思い出のお経と手信号をして逃げようとしてしまうの、なんかグッときたな。ずっと「逃げたら二人に迷惑がかかる。」「二人は親友なんだ。」と言っておきながら、いざ刑務所が近くなると嫌になったんだろうな。辛いな。最後も結局悪い雰囲気でお別れになってしまう。収容される瞬間じーっと見つめる二人のショットがとても良かった。
ずっと、どのカットも面白いコントみたいで、みんなずっと寒そうなのも面白いし、私は刑務所行きの若い子がロングコートダディの兎にしか見えなくてそれにずっとジワっていた。三人で一人ずつ女の子を口説いてるシーンはやっぱりジャックニコルソンの優勝。男女どちらから見ても、かっこいい。まあでも他の映画でかっこいいと思ったことは無いが。
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