ニーナ・シモン 魂の歌のhydrangeaのレビュー・感想・評価

どんなに気持ちが高ぶっていても、ピアノの演奏は丁寧でクールだ。
そう言われてみれば、黒人のクラシックのピアニストって知らない。ていうかクラシックの演奏家で黒人の人って、不思議なことに見かけない。
感性が豊かで誇り高い彼女が公民権運動に関わり、自分の音楽に反映させたのは、自然な流れだと思う。
モントルーでの彼女の佇まいに、狂気を通り越した静かな凄みを感じた。

ヨーロッパ人とジャズは相性がいい。
悲運ではあったけど、音楽家として最後まで活動できたのは良かった。