このレビューはネタバレを含みます
予想外に感動してしまった。
お年寄りが町の集会所みたいなところでヒップホップを楽しんでるドキュメンタリーかぁ…
と思ったら、前半はほとんど踊るシーンはなく、グループの何人かのお年寄りの歴史というか、旦那さんのこととかバックグラウンドを話す映像ばかり。
みんな旦那さんを亡くしたり、クライストチャーチの地震にあったり、何かしら抱えているけど、そういう人たちが集まって何かするってすごいパワーだなと。
と言いつつ30分ぐらいでやや飽きてしまったけど最後まで観てみたら、めちゃくちゃ良かった…!!.
予選大会でのオーディエンスの温かさとお年寄りたちのキラキラした顔を見て、泣きかけた。
形だけの拍手とかじゃなくて、ちゃんとリスペクトを感じた。
日本で同じことして、果たして観客は同じように歓迎してくれるかな?
ラスベガスの世界大会での曲も良い。
コーチ?のビリーさんが、自分のためって言い切ってるところが良かった。
私こんなに素晴らしいことして社会に貢献してますすごいでしょ?って押し付けがましい感じじゃなくて、老人も好きでやってて、ビリーさんも楽しんでるって感じだった。
きっと、始める時はメンバーの家族が心配して反対したりとか、色々あっただろうなと思ったりもしたけど。
ヒップ・オペレーションのメンバーは、年だからって家にこもりたくない、新しいことに挑戦したいって言ってて、すごく意思のある目をしてて、年齢なんてただの数字だってこういうことなんだなと思った。
それに比べて自分は…
車椅子にも乗ってないし、海外に行くのに医者の許可もいらないし、心拍数を下げる薬だって飲んでないし、夫が認知症でもないし、戦争を経験した訳でもないし、言ってしまえば心身ともに自由なのに、何もしてないなって思わされて観終わってから若干ヘコんでる。
自分も何か、新しいことを始めるなり殻を破って、あの人たちの歳ぐらいになっても心は若くいたいなって思った。