TAK44マグナム

Portal to Hell!!!(原題)のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

Portal to Hell!!!(原題)(2015年製作の映画)
4.1
カナダのボンクラ映画製作集団「アストロン6」のスティーヴ・コスタンスキが特殊メイクや造形を担当した超常ホラー短編。

クトゥルフ神話をモチーフとした異界の悪魔がアパートの地下室に降臨しそうになってタイヘーン!といった内容で、短い尺ながら容赦なく人が残虐に殺されますよ(汗)
平気で胴体真っ二つやら顔の皮がズル剥けたりします!
これがまた良く出来てる。
そんなゴア描写も満足できるホラーではありますが、コメディ成分の方が濃度が濃いですね。
呆れるほど高所恐怖症の男が活躍したり、ポータルを閉じるための呪文を唱える場面は完全にコントですもの。
くだらないけれど笑っちゃいました。


それでもって、なんと言っても本作最大のトピックは、あのロディ・パイパーの遺作であるということでしょう!
ロディ・パイパーって誰?
とハテナマークが頭に浮かんだ貴方!
ジョン・カーペンター監督が社会風刺を思いっきり効かせた問題作にして傑作!
経済的側面から地球を支配していたのは宇宙人だった!という衝撃の陰謀SF「ゼイリブ」でホームレスの主人公を演じた、あのロディ・パイパーですよ!
そう、プロレスラー出身だからって「サングラスをかけろ、かけない」という理由で8分ぐらい路上プロレスをやる羽目になった主人公をそのまんま演じたロディ・パイパーその人です!

ロディ・パイパーの役はアパートでこき使われている管理人さんなのですが、一応本作におけるヒーローなのに何処かとぼけた感じが最高。
正直読めてしまうラストも彼のドヤ顔を堪能できるので大好きです♪

これはこれで短編で完成されているので(ロディ・パイパーが健在だったとしても)無理して長編化する案件ではないですね。
じゅうぶんに短編で面白いです。
何度も観たくなる、グロバカ楽しい作品でした。

そして、亡くなわれたのはもう5年の前になりますが、今更ながらあらためましてロディ・パイパーのご冥福をお祈り致します。


OSOREZONEにて