都市開発が推し進められている温泉街に帰郷してきた娘（日向明子）が、測量技師に変装している詐欺師（林ゆたか）と接触する。女を籠絡する詐欺師の暗躍と浮き立つ住人たちの人間模様を描いている、日活ロマンポルノ。
悠々自適な生活を続けている詐欺師が刺激剤となり、町人が刺激のある生活に気づかされていくというもの。詐欺行為がバレるかどうかのサスペンスは機能していないし、町人から報復を受ける展開もない。
詐欺師が他人に変装するときの演じ分けが描かれていないため、彼のキャラクター性を楽しむところまでは行かず。だがその一方で、日向明子の真っ白な肌が見え隠れする、しどけない襦袢姿が映像に収められており、女の色香を感受することができる。
その他の登場人物では、大臣役で立川談志師匠が登場。そして、その師匠を指さして「あいつが一番信用できねーんだよ！」と一喝する、高橋明に度肝を抜かれる。
