烏丸メヰ

エクスペンダブルズ ニューブラッドの烏丸メヰのレビュー・感想・評価

3.6
チームプレーミッションよりも、クセ強新メンバー登場やクリスマス単独の戦いに焦点を当てたストーリー(パンフレットの欄外情報によると、構想のあったクリスマスメインのスピンオフが元になっているとの事)。

だからこそ、新メンバー達の“寄せ集め”感と、クリスマスとバーニーの“友情”が対比されて際立ち、新生エクスペンダブルズのメンバー間でのチームアップシーンが面白い。

都会に出来た伝統料理きりたんぽ鍋の店に行ってみたら、伝統的きりたんぽは少なめで、ロールキャベツやフランクフルトソーセージやトッポギ等、今風&テーマごちゃごちゃな具が山盛りのを出された感じの映画。
その“ネオきりたんぽ鍋”の何でもぶちこみました!な賑やかさや、しかし結局きりたんぽ一強の存在感に
「結局ここがきりたんぽ鍋の“味”よな!」
とプラスの納得が出来る人にはきっと楽しめる……的な。


ダイナミックな爆発や兵器戦、重火器山盛りの銃撃戦、いくつものスタイルがぶつかる格闘戦と、シリーズの持ち味であるパワフルアクションは健在。
新メンバー達も、因縁あり、血縁関係あり、変わり種ファイトスタイルの東洋人ありとなかなかのキャラ立ちで楽しかった。続投メンバーではどうしてもガンナーにクスッとなってしまう(笑)。バーニーからは感じなかったが、もう“老兵”ポジションなんだなぁ(そのくせ出会い系サイト使いこなしてる?いやそれ相手大丈夫(笑)!?)。


諸君、私はミーガン・フォックスが好きだ(真顔)。
映画好きにこれを言うとラジー賞の話とかされて、その度に心の中で「水をぶっかけられた野良猫みたいな顔」をしているわけだが、本作で彼女が演じるジーナはたたずまいから性格、役どころまで、個人的にかなり作品の雰囲気を牽引する名キャラクターだったと感じている。
小柄な彼女が屈強なエクスペンダブルズを先導する絵や、ステイサム演じるクリスマスと対等な我の強さも頷けるアクション、新メンバーの一人である女性・ラッシュもジーナが抜擢したとの設定から垣間見える二人の新入り女子の強かさ。
タトゥーにこだわりのある彼女の演じるキャラクターに、タトゥーに言及するシーンがあったのも心憎い。


シナリオや悪役まわりの印象の薄さはあり、これまでの『エクスペンダブルズ』とは違うが、シリーズにそこまで強い思い入れがなく楽しいエンタメとして通ってきた私には、このエクスペンダブルズでもう一本作って欲しい!と思わせる魅力的な顔ぶれの一作だった。
烏丸メヰ

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