2023_063
夢と可能性
愛あるふたりの物語
絵コンテ作家のハロルドと映画リサーチャーのリリアン。映画の歴史上、欠かすことのできない夫婦の愛の物語。
まず二人の功績に拍手。
どちらも映画制作には欠かすことの出来ない役割なのに、何故か表に名前が出ない。その闇にはサラッと触れるのみで、本題は夫婦の愛について。
奥様のリリアンさん、虐待により施設で育った彼女は本、物語の世界を愛し、そしてリサーチャーとなる。まさに天職。家族や愛を知らずに育った彼女だが、インタビューに応える姿からして、知的だが柔らかい人柄の良さ、品はあるけれどジョークの通じる懐の深い人間性を感じることができる。
彼女の仕事が多くの名作の背骨となっている。表には出ないが欠かせない仕事。背骨が無ければ歩けない、いや立つことすらできない。
夫のハロルドもこれまた凄い。正直あの作品のあのシーンが彼の着想だったなんて!というのが次々と出てくる。これ衝撃の事実じゃないか!
しかし、本作はそこよりハロルドがどれだけ妻を愛していたかを深掘る。名作映画の絵コンテより、妻に捧げたバースデイカードの素敵さにフォーカスする。
良い!
ふたりの愛の物語。存分に堪能しました。そしてまたひとつ、映画の見方が増えました。
心をほっこりあたためたいあなたにオススメします。