Donguri5656

デトロイトのDonguri5656のネタバレレビュー・内容・結末

デトロイト(2017年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

今夜を生き抜け!
命を捨てるな!

もう理不尽、不条理さは、
Kafkaどころではない。

「デトロイト市警は正気じゃない」
「よし、(それじゃ)ここは彼らに
任せよう、人権が絡むとやっかいだから
な」byミシガン州警察

「レオン」のゲイリー・オールドマン
よりヤバい!

前半、誰が主人公かわからず、
延々と「状況」の描写が続く。

このあたりは、
ドキュメンタリーと映画の
境界が次第に曖昧になるような
当時のニュース映像?を混ぜた編集と
手持ちカメラによる撮影で、
事件の渦中にいるかの
ような迫真性を感じる。

で、最後までこんな感じで行くのかな?
と思いきや、

中盤以降、一気に転換し

室内劇的に狭い空間での
息の詰まるような緊迫した感が
延々と続き
いたたまれない。

殺人警官?役のウィル・ポールターも
しつこさに撮影中、根を上げたみたい
だけど、そりゃそうでしょう。

ただ、黒人側も一枚岩じゃなく
スパイ、警官、軍人、

白人警官にも、いい人いるなど

多面的でポリコレ押し付け感はない。

全編、
対象への迫り方の密度は濃く、
さすがキャスリン・ビグローと感じる。

しかも、状況終了でエンディングじゃなく
セカンドレイプ的な裁判描写で
更に追い討ちをかける念の入りよう。

あと、退役軍人って地位がすごいんだね、
あの状況で、相手を一瞬怯まさせてる
もんね。相手も遠慮しちゃってる。
Donguri5656

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