キヲシ

リバー・オブ・グラスのキヲシのレビュー・感想・評価

リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)
3.0
二人が出会うバーのシーンでカットが変わっても流れ続けるのが「settled down like rain」。ジェイホークスというアメリカのカントリーロック?バンドの曲。あまりメジャーではないので驚いたけど嬉しい。廊下だのテーブルだのそこらで落とした挙げ句に銃を無くす刑事。まだ幼い子供を抱えたその娘。そしてその銃を手に入れたプー太郎の青年。インディーズ感丸出しのリアルな(くたびれた?)映画が、夜のプールで二人が近付き銃を構えた辺りで急に息づき始める。ただ、この逃避行が一向に走らない。近所のモーテルの女主人?に毎朝追加料金をせびられ、「早く買い物して出てけ」という雑貨店の主人、割り込む強盗、ついでに拝借、パンチ、店の外に佇む男のアップ…何?モーテルの外に腰掛けニヤリと笑い、部屋に入り込んでコーラを受け取り、捨て台詞を吐く男…何?なかなか火が点かない一吸分のジョイント、ホットパンツから伸びる太めの足、コインランドリーで盗んだTシャツ、足の指を使って回すジョイント(器用だけどちょっと嫌)、中古レコード店ブルーノート、ドラムソロ、道路を渡る、料金所(ここがクライマックスだったか)…。オフビートなコメディーにもならず、再び路上に転がる銃のように、居心地の悪いまま放り出される感じの映画。ようやく町を…。
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