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桜桃の味のLipthinksのレビュー・感想・評価

桜桃の味(1997年製作の映画)
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単純なメタ構造とも違うような終わり方がなかなか衝撃的だった。

殆どが車を運転しているシーンで構成されていて、登場人物も少ない中で映像の美しさと主人公バディのひりついた目的が退屈させない。

脱輪した車を押し上げてくれた人たちの笑顔が印象的。

自殺の手伝いを頼んだのが兵士、神学生、剥製職人で、いずれも死と関わりの深い職業だった。
兵士はただ恐れ、神学生は教えに基づいて拒み、剥製職人だけが職業とは関係なく経験をもとに自然な死について諭していた。

バゲリと別れた後、植物園まで引き返して明朝の取り決めにルールを追加するバディが何よりも生きることへの必死さが出ていて皮肉めいていた。
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