かつて学生運動に参加していた経験のある高橋伴明監督の思いが、本編の学生運動に挫折して怠惰な人生を過ごす下元史朗のキャラクターに込められているように丁寧に描写され過ぎてややドラマが重くなっている印象が…
>>続きを読む今やどこそこ大学の学部長様、高橋伴明の新東宝時代の作品。助監督には米田彰・周防正行。
どうやらプロットは漫画の丸のままイタダキらしいのだが、妙な怒りと諦念が渦巻く性の煉獄が映像として定着されている…
伴明なんてことしてくれるんだというトラウマ作。
下元史郎が前半で見せる女を雌として扱うような性癖が後半ドン底感の近親相姦にとても効いている。
遺骨を受け取ったあと、妹からまたしてもせがまれた時の絶望…
話が宮谷一彦の『性蝕記』そのものだけどノークレジット(ラストに出る「K.M.へ」は宮谷のこと?)。宮谷版の「狂ってやる!」な過剰ではない、やっと見つけた死に場所で粛々と死を待っているような、気高くて…
>>続きを読む虚無に憑かれた男の緩慢な自殺劇。男を演じる下元史朗がとてもよい。出口の見えぬ己の人生への抵抗として為されるセックス、禁忌侵犯、坊主頭。しかし何をやってもどん詰まり、行き場の無い怒りと哀しみ……「襲ら…
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