WYuriko

アートのお値段のWYurikoのレビュー・感想・評価

アートのお値段(2018年製作の映画)
4.0
少し前のドキュメンタリーだけど勉強になった。アーティストとディーラーとコレクターのそれぞれの視点が盛り込まれていて、お金との向き合い方が大きく違うのが鮮明に描き出されている。
印象に残ったのは、中盤で触れられていた芸術作品の目的地。美術館に収蔵され社会的に・歴史的価値を公式に認められて貧富の差なく大勢の人の目に触れるのが良いのか、それとも美術館の倉庫に眠ってしまったり膨大な収蔵品のone of themに埋没してしまうリスクは取らず、審美眼のあるコミュニティに愛でられ「投機」と揶揄されながらもその価値に値がつき、個人がその人の生活の中でしっかりと享受するのが良いのか。後者の視点ははっきりと持ち合わせていなかったので、アートにマーケットがある・あっても良い理由がようやく分かった気がした。
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