何気にマ・ドンソク出演作は初めて。
自身がめちゃくちゃ強いし情もあるし、ヤクザの親分として理想では？
「この組に入りたい！理想の親分ランキング」の堂々1位でしょう。
警察とヤクザが対立しながら結局似た者同士の組織で、時に裏で繋がりが…みたいなのはお決まりでもあるけど、ひとつの事件のためにここまでがっつり共闘して仲間になるのはありそうでなかった新鮮な展開で面白かった！
敵視しながら結構仲良くしちゃってて酒酌み交わしたりしてるの微笑ましい。平和。
警察とヤクザの構図を上手く活かした上で、犯人も気味悪さが際立っていて三者の関係が見応えあった。
上手く作られてる。
自分より弱い者だけ狙うのではないところに無差別連続殺人犯としての矜持を感じて(？)殺人鬼キャラクターとしてはすごくいい。
音楽が軽いノリで観やすい。
バイオレンス系の中では割とほっこりストーリーなので「悪人伝」というタイトルはちょっと違う気もした。
刑事役のキム・ムヨルは「記憶の夜」のお兄さんか…雰囲気から全然違ってて最初気付かなかった！
狭い場所での殺し、路地での追いかけっことカーチェイス、葬式、イライラする警察、物量とんでもない殴り合いと韓国ノワールのお決まり全部盛り感あって楽しい。
坂があって狭くてごちゃごちゃした路地での夜道の追いかけっこは、どの映画でも緊迫感あって画面もかっこよくて引き込まれる。
銃よりも刃物と拳の至近戦の方が容赦なく痛みが伝わってきて好き。
