ぴよ2522

燃ゆる女の肖像のぴよ2522のレビュー・感想・評価

燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)
4.1
なんか凄いものを観た気がする。
語彙力どこかに落っことした…。

冒頭の絵画教室?な場面に会話はほとんどない。
なのにこの後にかかるたくさんのことが伝わってくる。
動きもセリフも最小限なのに先を予感させる余白があって映画を観ているというより本を読んでいるような気持ちになった。
オシャレだなフランス映画。

極力シンプルな映像と押さえた会話。
なのにめちゃくちゃ雄弁なのはどういうことか。
一見凪いだ日常のシーンなのに燃えたぎる激しい感情が見えるのは何でだろう。
結局、お嬢様エロイーズの内面を見事に描き切ったのは肖像画家のマリアンヌではなく名前も姿も出なかった前任の画家の顔のない肖像画だったような気がする。
胸からの炎を含め。
あれこそエロイーズそのものだった。

ananのシネマナビで稲垣吾郎がこの映画の美しさを絶賛していたのを読んでずっと観たかった。
残念ながら私の住んでる所の近くでは上映がなくて今になったけどシネマナビで語られていたことがよくわかる。
主人公2人の感情も含めどこを切り取っても一枚の絵画のように美しい映画だった。

頭を通らない、感情に直接触れられたように感じたからこの映画のあらすじは書きたくない。
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