何と無くマイケルダグラス繋がりで観てみた。高倉健と松田優作が出てて、何と舞台は大阪らしいからこんなん観るしかない。そもそもヤクザものとか渋いアクションものはあまり好きじゃないから、軽い気持ちで観てたんやけどこれはすっごい面白かった。めっちゃハラハラしたし、なんせ、高倉健と松田優作が、びっっっくりするほどかっこいい。高倉健の顔と立ち振る舞いのダンディさと、松田優作のアメリカ人顔負けのスタイルの良さと目つきの悪さ（いい意味で）がもう、カッコ良すぎて、釘付け。マイケルダグラスが霞むほど、2人の演技が良すぎた。当時の大阪が舞台なので私は生まれていない時代だけど、ここ知ってる！という場所やなんか見たことありそうな場所がめっちゃ出てきて、映画の中の世界の人と現実の世界が繋がってゾクゾクした。撮り方は洒落てて渋いからダサくもないし。それもこの映画の面白い所。
あと菅井からのブラックレインの話が、その当時の日本とアメリカの複雑な関係の皺寄せみたいで、題名の意図が感じられて良かった。親分も戦争はしないと約束した的なセリフが、グッときた。ラストシーンのプレゼントの包装が阪急なのもわぁ！ってなったし、偽札原盤のサプライズにもわぁ！ってなった。こういう話の筋自体も普通に面白いし分かりやすいのも良かった。
あと良かったのは、日本のやり方とアメリカのやり方の差がでてるのも良かった。文化のぶつかり合いと受けいる事の大切さが伝わった。あくまで組織の中の一部で、「グレーはない」事を主張する松本と、自分の信念に従って組織よりも個人の意思で抑える事を知らないニックのお互いに相反する部分と憧れる部分があって、良い関係になれたのもアツい。
チャーリーがクラブで歌うシーンはもろにアメリカ人のエンターテイメント性の高さというか、日本人のその点におけるつまらなさみたいなのが際立ってた。チャーリーにつられて歌う松本役高倉健はこれまた渋くてイけていた。
こんな面白い映画がまだあるのね。
