アトミ

呪いの館のアトミのネタバレレビュー・内容・結末

呪いの館(1966年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

92点

ある村で女(イレーナ)が自殺した。
が、イレーナは「殺される!」と警察に助けを求めていた。
村では数年前から不可思議な死が多発しており、クルーガー警部はポール・エスワイ医師に検死を依頼した。

村に到着したポール医師。
村人は呪い的な「何か」に怯えて口を閉ざしており、捜査は難航していた。
イレーナの検死をするために唯一看護師資格を持つモニカ(元村人でたまたま両親の墓参りのため帰郷していた)に手伝ってもらう。

ポール医師はイレーナの心臓に銀貨が埋め込まれているのを発見した。


夜更け。
検死を終え、モニカを送り、1人になったポール医師は村人の男らに襲われる。
が、怪しい女の一声で男らは退散。
怪しい女ルース(術師)は村を出た方がいいと忠告した。
そのやり取りを2階から見てるモニカ。

ポール医師は宿屋へ。
クルーガー警部はイレーナが使用人として働いていたグラプス邸へ聞き込みに向かったらしく、ポール医師にも来て欲しいという置き手紙があった。
という事でポール医師はグラプス邸へ。


ルースは自宅へ戻る。
と、恋人のカール(村長)が死体を運んで来ていた。
「死は死をもってしか断ち切れない。」
ルースは銀貨とナイフを取り出した。


グラプス邸。
クルーガー警部を探すポール医師。
グラプス夫人に尋ねるが「知らない。聞いていない」と追い返されてしまった。

グラプス夫人は鏡を見て怯える。
「私にかまわないで!」
少女の笑い声が聞こえる。


館をうろつく(クルーガー警部を探す)ポール医師の前に少女が現れた。
少女は逃げる。追いかけるポール医師。そのまま地下へ。
ポール医師は気づいていないが、地下の一室には蜘蛛の巣まみれの「少女の肖像画メリッサ・グラプス1880~1887(逃げた少女)」が飾られていた。


そんな中。
悪夢を見るモニカ。
目を覚ますと、悪夢に現れた人形がベッドに。そして窓が勝手に開いた。
恐ろしくなり、モニカはポール医師の元へ。
宿屋へ戻ってきたポール医師と合流。
と、向かいの教会の鐘が突然鳴り響いた(勝手に)。
「メリッサが死ぬ時、助けを求め鐘を鳴らした。それから人が死ぬ度に鐘が勝手に鳴り出すんだ」と、宿屋主人が話し出す。

と、苦しむ声。
ポール医師が宿屋主人の部屋に入ると、ナディーン(宿屋の娘)が棘の鎖で縛られていた。
鎖を解き、手当するポール医師。
が、宿屋夫婦はナディーンはもう死ぬ運命にあると諦めていた(メリッサに目をつけられたゆえ)。

その頃。
ルースは墓掘り2人と馬車で死体を墓地に運び、埋葬。
と、メリッサの笑い声が聞こえた。


そんな中。
墓地に灯りを見つけたポール医師が調べる。
遺体発見!クルーガー警部だった!(ルースらが埋葬した遺体)。


そんな中。
苦しむナディーンの元へメリッサが現れた(窓の外)。
ナディーンはメリッサに操られるように、自らロウソク台に首を突き刺した。


そんな中。
ポール医師とモニカはカールの元へ。クルーガー警部の件を問う。
銃で撃たれたクルーガー警部。カールは殺人の関与を否定。
ついでにグラプス邸使用人だったモニカの両親には「実は子供がいなかった」という事実を聞く。
カールは両親から預かっていたモニカへの手紙を物置に取りに行く。
と、メリッサが現れ、カールは傘で自害してしまう。
そして手紙は燃えてしまう(真実がわからなくなる)。

ポール医師とモニカは村人に助けを求めたが、誰も現れない。
宿屋へ戻ると、宿屋主人が銃を突きつけ、ナディーンが死んだのはポール医師のせいだと騒ぎ、2人を追い返す。
ポール医師は鐘をカンカンと鳴らした。
と、モニカは初めて来た教会なのに、何故か道を知っていた。
2人は教会内へと入って行く。
と、入口が閉ざされてしまう。
そのまま奥へと進む。

グラプス家の墓室。そこにはメリッサの墓があった。
2人は出口を探す。と、教会と館の地下は繋がっていた。
グラプス夫人が現れた。

村人はグラプス家を嫌っていた。
20年前。メリッサは馬車に轢かれた。
グラプス夫人は村人に助けを求めたがガン無視され、メリッサは死亡。
2人はグラプス夫人にメリッサの部屋へ案内される。
と、メリッサが現れた。
モニカが連れ去られた。
声のする方へ追いかけるポール医師。と、奥の部屋へと逃げる男の背中が見えた。
ポール医師は男を追いかける。
部屋から部屋へと逃げて行く男。
ポール医師が男を捕まえた!何とドッペルゲンガー!
錯乱したポール医師は気を失う(いつの間にか館の庭先)。


目を覚ました医師。
ルースが助けてくれたようだ。
ルースは殺されたカールの心臓に銀貨を。ルースは復讐を誓う。
そしてモニカはメリッサの妹だと教えられた。

グラプス夫人は次女モニカの命を守るため、使用人の子として、村から離れさせた。
そしてグラプス夫人は霊を呼び寄せる力を持っており、復讐のためメリッサを降臨させた。
しかし、手に負えなくなり、逆に悪霊らに利用されてしまっていた。
グラプス夫人はメリッサが命を狙うモニカを逃がす。

地下(螺旋階段)へ逃げるモニカ。
が、気がつくと墓室で目を覚ます。
メリッサ登場!大ピンチモニカ!

その頃。
グラプス夫人はルースとラストバトル。
なんやかんやで2人は相討ち。媒体であったグラプス夫人が死にメリッサは消えた。



終。



というお話。
素敵な緑、赤、黄の幻想的ライティングはダリオ・アルジェント監督へと受け継がれてるし、大好きなドッペルゲンガーシーンはツインピークスでオマージュされてた。
「村人による集団虐めへの復讐」てのはルチオ・フルチ的。

ファンタジックで怪しい雰囲気も素敵。最高。
アトミ

アトミ