先生

ニューオーダーの先生のネタバレレビュー・内容・結末

ニューオーダー(2020年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。公開当時話題にはなってたけど、どう評価されてるのは知らなかったので楽しんで見れた。
「父の秘密」や「母という名の女」でも、ひきこまれる画面作りがされていたが、これにもあった。長回しなところはあるが、テンポよい展開で引き込まれる。

マリアンの赤と、抗議の緑が印象的。

結局、軍部の力が増した結果というのが。

マリアンの父親の職業はわからないが、実業家で商人ということこか?判事が挨拶に来るのが印象的だった。

父親を撃った警備主任もグルなのか、その場で判断したのかわからんが、敵に回ったのが衝撃的。メイドの人が反抗的なのは、料理を盗み食いしたり文句言ったりしてたのは描写されていたので納得だが。

母親は金庫を開けたらあっさり殺されたのも驚き。兄の妊婦の奥さんも腹を撃たれて死ぬのが衝撃。逆に、父親、兄、結婚相手の男は生き残る。男は生き残り、女のマリアンや弱い立場の使用人のクリスチャンや病人は死ぬ結果。

どうすれば助かったのかの話で、この映画のこの世界は最初から詰んでる、というのが面白い。やり直せるところが無い。マリアンの場合は軍人を信用しなければ助かったかもしれないが、やっぱどこかで拉致られるだろうし、身代金を払っても軍がガメて死ぬだろうし。

金持ち達を拷問してお金を要求したりするシーンがリアルで良かった。
マリアンと行動していた使用人の母と息子可哀想すぎ。母親も最後絞首刑にされてた。

庶民が暴動を起こしても軍部に鎮圧されさらなるディストピアを産むという終わり。すごい終わり方だ。ディストピア社会の始まりを描かれていて面白かった。
だいたいこうなるよね、の連続であまり違和感が無かった。ミャンマーもウクライナもガザもこうなりつつある。ハイチもかなあ。
先生

先生