チェロ奏者であり妻子持ちの男がその立場を見知らぬ女に奪われる話。
電車で「今何時ですか?」と女に尋ねた男は、その女にチェロ奏者の仕事と夫、父親としての立場を奪われる。
しかし、オーケストラを観に来て…
品のいいクラシック音楽に蝿が飛ぶような音混ぜるとか、不気味さを感じさせる表情を持った美しい女性とか、タイトルの意味に幅を持たせてエンドロールで全体を語るとか、今の作品にも通じる癖の片鱗がよく見える。…
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ランティモスワールドへようこそ
不協和音が奇妙さを煽り、
不自然な目線、表情、人との距離感
誰も不思議と思わず誰かと誰かが入れ替わっている、次はあなたですといいたいように。
エンドロールの自然…
短編と言えど、
ヨルゴス監督を侮るなかれ…。
最初は意味わかんないし、
最後まで意味わかんない。
でも、なんとなく理解できる。
タイトルの「Nimic」も、mimic(動詞:真似する)をもじって…
彼の映像はどうしてこんなに吐き気を催す奇妙さを持てるんだろう。
使われがちなクラシックの不快なまでの高音が酸味を想起させて吐き気なイメージにつながっている感もある。
シンプル、そしてとにかく面白い。…
最高のヨルゴス・ランティモス~~!
クラシックの使い方、カメラアングル、ショットの潔さ、全てが最高。12分の短さで、これだけ映画的体験をさせてくれる監督もそうそういないだろう。
「Nimic」とい…