ハンスウ

スリランカの愛と別れのハンスウのレビュー・感想・評価

スリランカの愛と別れ(1976年製作の映画)
3.5
半年くらい前に録画しちゃったんだけど、なかなか観る気になれなくてずーっと放っといたんですけど今ちょうど日本映画を観る気まんまんモードなので再生してみました。栗原小巻と北大路欣也のダブル主演っぽい感じですけど北大路欣也の「祝傘寿 北大路欣也祭り」という特集のようです。他のは録画しなかったけど……

名匠、木下恵介監督作品なんですけど、この方はしばらくテレビドラマやってた時期があったんですよね。本作は久しぶりの映画復帰作ということらしいです。

それでですね……、この映画はあんまりおもしろくないんですよ。これはいったいなんなんだろう? という、なんていうか、なぜこの映画が作られたのか、企画意図が謎というか、観ていて困惑してしまうんですよね。スリランカという全体的に海外ロケで撮影されてますけど、そこのところが当時の日本映画としてはひとつのチャレンジだったのかもしれないですけど、名匠も還暦すぎて全盛期は過ぎているから観客の心に響くものができなくなってしまってたのか……。

主役2人の恋が今で言う不倫なんですよね。北大路さんの役が日本に妻と子供を残しているという設定ですけど、妻とはうまくいってないような話もしてるんですけどそれでも不倫は不倫。それを実にさわやかに描いているあたりは時代を感じます。ネットやSNS時代の現代では作りにくい映画かもしれません。

そんなさわやか不倫の主役2人の他に際立っていたのは高峰秀子さんの存在感でしたねぇ。病気で弱った銀髪の老夫人を演じてましたけど調べたら当時は50代前半くらいなので現在の私より若い! でも大女優だけあってしっかり老け役を演じ切ってました。セリフが上手なんですよね。きれいに日本語を響かせて時々英語をしゃべったりして演じてました。

いや〜、あとはこの映画、ホメようがないんですよねぇ……
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