ひば

乱魄のひばのレビュー・感想・評価

乱魄(2020年製作の映画)
5.0
なんかすごい泣いてわたしがおかしいんか?思ったけどわたしの推しの話なんで合理しかない。自分の手を汚さずに悪を行うことを作品群通してやってきたけど、その悪に立ち向かうにはやはり自分の手を汚さず他人を利用するしかないを突きつけられた気がする、わたしたち無数の縁の結び目の中を闇雲に利己的に泳いでいるから、無関係の人に奪った人生分の責任を負わせることにあまり躊躇しないの。モンヤオちゃまもシュエヤンも何を間違えたかといえば身分関係なく自分を慕ってくれる唯一を悪行に利用したことだけど、その間違えはこの世界では自然発生のように起きていてなんら特異性はないのだと、摂理と循環の一部分を担っているのだと語っているようだった。誰かを愛することは人類の生み出したバグであって未来永劫解決できない問題の種をまき問答無用でお前の足を引っ張り最後には損をするぞ、人間性を託すなよと。先祖代々の呪い、義務を果たそうとすればするほど心が壊れていくのは家父長の可視化でもあるしやはりそういったシステムの一環として機能する社会、個人主義のリベラルと保守の相容れる隙間はないとそう思っちゃう。なんでこうなっちゃったの?何が残るの?誰が得するの?とずっと考えてしまう。そして誰のせいなの?と行き着いた途端にこの深く冷たく暗い溝にはまってしまう。わたしがおかしいのか?違うだろおかしいのはそっちだろと言わせてくれ
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