先生

ある男の先生のネタバレレビュー・内容・結末

ある男(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。市子を見て、こっちも戸籍の話らしいので見た。

安藤サクラ良いなあ。最初の泣いてるところが良い。なぜ泣いてるのか?というフックになってる。

妻夫木聡の奥さんの浮気はわかってしまう。その前の、子供を叱り付けるために大声を出す夫と泣く子供を見たら、その直前を見てなかったら暴力的?と思ってしまうし、仕事を家庭に持ち込むし(持ち込んじゃダメだとは思ってないけど奥さんは思ってる)、夫の「現実逃避したい」発言は、じゃあ私から逃げたいってこと?ってなるし、違うよと言われたら、私は現実じゃないのか、となる。心が離れるのもわかる。
浮気も「飲み会長引いちゃった」でもしかして?となり、「戸建ての件、お父さんに断っておいた」で、ああこれは…となった。離婚することになったら問題の種になるもんな。
でも、在日と差別する父親の娘だもんなあで納得してしまうキャラ作り。
最後のバーでの会話は誰だ?と思ったら妻夫木聡。谷口と誠の人生をミックスしたものを人に語る。戸籍的には谷口だけど。そして、マグリットの絵。すっかり忘れてた。最初と最後がつながるこの作り最高~。

市子よりは面白かった。違う名前が欲しいという切実さとその名前による負債が描かれてて面白い。逆に市子は利己的さが強くてな。

名前を変えたら他人になれるのか。なれたら、世の中の女性はどうなる?という目線も欲しかったような。まあテーマじゃないかな。
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