HIKARI0623

オッペンハイマーのHIKARI0623のネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

マンハッタン計画を指揮して原子爆弾を開発するオッペンハイマーの苦悩の物語。大好きなクリストファーノーランの会心の作品でした。

原子爆弾の脅威と恐ろしさを十分理解しているものの、他国との開発競争に負けてはならない重責。広島長崎で甚大で恐ろしい被害を知っても、責任者として開発に携わった人たちに壇上で感謝を伝えないといけない恐怖。各国の核開発競争で地球が滅びるimage。原子爆弾を使用しない署名活動には賛同しない一方で、会議ではできる限り核を使用しないよう頑張って発言したり、大統領の面前で自責の念を言ってしまうという、冷徹に徹することができない点がこの作品を複雑で味のあるものにしていると思いました。

個人的恨み?で、オッペンハイマーを陥れようとするストローズが仕組んだ聴聞会でも、事実を正直に話して叩かれ放題。その複雑な性格からツッコミ処は満載。でも、ノーガードなのは、繋がれたプロメテウスと同様罰を受けなければならないという贖罪なのでしょう。
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