ももんがさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

シュヴァリエ(2022年製作の映画)

3.8

混血児ムラートながら稀有な才能ゆえ黒いモーツァルトの異名も。爵位シュバリエを持つ黒人作曲家の先駆者。革命に身を投じ初の黒人連隊を率いた。ナポレオン圧政で一旦は闇に葬られた作品が今蘇る。

奇跡のチェックメイト クイーン・オブ・カトウェ(2016年製作の映画)

3.9

実話。ウガンダのチェス天才少女のサクセスストーリー。貧困に苦しむ彼女はコーチの助けで大会に出場。見出した才能のため奔走する彼の信念が素晴らしい。愛情深い母親も印象的。低予算で地味だが評価したい。

ロード・トゥ・パーディション(2002年製作の映画)

3.8

妻子を殺害された殺し屋。とーちゃんは我が子を守りたかった。生き残った息子と叔母の家までの逃避行。凄惨なシーンを間接的に上手く描いてる。ドアの隙間から廊下から豪雨のなか、鏡を多用など。息子は堅気に育つの>>続きを読む

国境なき厨房 トップシェフの救済活動(2022年製作の映画)

4.5

凄く感動した。これほどまでに彼を動かす原動力は何か。料理人の性か暖かく美味しい食事を届けたい一心で、被災地や疫病発生地へ赴く。大統領や赤十字は理解なく放送局は営利目的を疑う。どうか無理をしないで欲しい>>続きを読む

gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

3.6

天才児ギフテッドの養育は大変。代々優秀な一家の叔父と姪。祖母と叔父で教育方針が異なり親権も裁判沙汰になる始末。賢くとも幼い本人には選択の権利がない。希望を聞いてあげてもいいよね。

イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

3.5

うーむ。何もそこまでしなくても。退屈な島暮らしで二人は大切な吞み友達のはず。対岸が戦闘中だからか皆少しずつおかしくなる。脱出成功する人も現実逃避する人も。怪しげな老婆を精霊と言うには無理がある。意味わ>>続きを読む

ワンス・アポン・ア・スタジオ 100年の思い出(2023年製作の映画)

4.5

なぜか胸が一杯になった。たった9分間なのにその時々の色々な思い出が蘇る。登場は一瞬だから何度も観た。観てない作品もあるが上手く繋げてる。ミッキーは帽子を取って’彼’に敬意を表す。改めて夢のディズニーは>>続きを読む

マザー・テレサからの手紙(2014年製作の映画)

3.8

神の啓示を受けた勇気あるシスター。修道会を出て異教徒の中を独り活動する。根深いカースト。サリーを着ても信頼されるまで葛藤があったはず。彼女を慕うシスター達と新修道会を設立しマザーに。ラストの祈りが胸を>>続きを読む

ジャンルだけロマンス(2021年製作の映画)

3.2

キャストの割に脚本イマイチ。スランプの主人公作家。くっついたり離れたりの中年カップル2組。主人公を慕う作家志望の青年と初恋に悩む主人公の息子。色々な愛の形があれど大人はズルく若者は傷つく。

セールスマンの死(1985年製作の映画)

3.8

つくづくやるせなくてため息が出た。絹ストッキングの訪問販売。主人公は家族のため不向きな仕事を続ける。愛する息子達は期待通りにならず。父の仕事も子の学業も不振。人生理想通りにいかない。父セリフ多い舞台劇>>続きを読む

ライフ・オブ・デビッド・ゲイル(2003年製作の映画)

3.8

死刑制度の是非を問うお話。無罪か有罪か。元教授死刑囚に指名された美人記者。語られる真実とは。優秀だが離婚後酒びたり女性関係はルーズ。信念を貫く死刑廃止論者達の命懸けの行動。生贄を意味する神の子羊哀しい>>続きを読む

声/姿なき犯罪者(2021年製作の映画)

3.8

ヨハン様の振り込め詐欺を扱ったお話。欧米ではどうなんだろう。個人情報から弱点をつき振込ませる。被害者の嘆きと加害者の罪悪感のなさ。人は’声’に惑わされ躊躇なく入金する。電話は留守電にしておこう。

はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.7

子にも親を選ぶ権利がある。人里離れた森深くで暮らす一家。教育方針が独特過ぎて反抗期の子は疑問を持つ。入院中のママが死亡し葬儀に行くも現代社会に馴染めない。母発病の原因は?少年達の想い複雑。

私の頭の中の消しゴム(2004年製作の映画)

3.8

若年性アルツハイマーは本当に怖い。記憶のみならず身体機能まで低下。脳の一部だけでなく全体が侵される。遺伝性だから発症が早いのか。良薬が出ると良い。ラブストーリーを通じ大変な病気を知った。

ゲーム(1997年製作の映画)

3.6

裕福でお金に困った事のない主人公。何とも壮大で高価なゲーム。危険過ぎて誰を信じて良いのやら。いざとなったらお金は頼りにならない。ラスト無理矢理過ぎ。こういうプレゼントは遠慮したい。

茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)

4.8

魚のはなし。主役二人の熱演と脚本が素晴らしい。流刑の天才学者と聡明な漁師青年。書物と実践の知識を交互に教え合う。蜜月は続かず両班庶子の弟子は師を捨て島を出る。それぞれの理想が頓挫し彼らは壊れていく。モ>>続きを読む

誰もがそれを知っている(2018年製作の映画)

3.5

延々と捜索が続き寝落ちした。帰省先で娘が失踪し身代金請求に半狂乱の母親。後から父親も合流し奔走する。娘のシーンも欲しかった。周囲を巻き込み、果ては両親の過去の醜態が晒される。ある夫婦の話。

デヴィッド・ホームズ 生き残った男の子(2023年製作の映画)

3.8

ハリポタのスタンドダブルに抜擢されるも、撮影中の事故で下半身不随に。代役は友人が引き継ぎスタンドトリプルに。過酷な運命なのに精神力が強く前向き。人徳故に多くの友人が集まる。映画も彼らの努力あってこそ。>>続きを読む

エンドレス 繰り返される悪夢(2017年製作の映画)

3.8

泣けてしまった。命の重さとは何か。子を想う父の愛の深さとは。事故の瞬間まで執拗に繰り返される時間の流れ。その後、数年前の事実が判明。天命を捻じ曲げれば修正が必要との教訓か。贖罪と輪廻。

ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

3.8

コミュニティに属さず暮らすのは大変。辺鄙な地で盲目の母を介護する主人公。彼女は自然養蜂で生計を立て半分は蜂に残す。その暮らしも強欲で騒々しい隣人達により激変。喪失と孤独。本当に大切なものとは何かを問う>>続きを読む

生きてこそ(1993年製作の映画)

3.8

これはトラウマになる。飛行機墜落に続く飢餓と雪崩。次々と危機が襲い少しずつ生命の灯火が消える。目を背けたくなる極限状態での決断。酷寒の撮影はリアルに大変だったかと。飛行機怖い。

きっと、いい日が待っている(2016年製作の映画)

4.0

実話。何て酷いネグレクト施設なんだろう。躾の名の下に行われる体罰と、汚らわしい教師のいたずら。愛情のかけらもなく、子供達はトラウマに苦しむ。兄弟二人は庇い合い悪魔の巣窟を抜け出す。

プラド美術館 驚異のコレクション(2019年製作の映画)

4.0

本日のスペイン旅行は眼福だった。プラド美術館の膨大な絵画と天井画。加えて建物そのものと豪華な内部。’芸術は日々の生活の埃を魂から洗い流してくれる’とのゴッホの言葉通り。ぜひ足を運んで観て欲しい。

あなた、そこにいてくれますか(2016年製作の映画)

3.6

仏ベストセラーでタイムスリップもの。ピョンヨハン良き。一緒にいると不幸になる運命の恋人達。医師となった主人公はそれを阻止すべく過去に戻る。男性二人の想いは年若い彼女を見つめる事で同化する。

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.0

お洒落でほっこりした作品。監督ならではの可愛いセットと衣装、カメラワーク。今回は野外ボーイスカウト活動。駆け落ち二人の独特の逃避行。凸凹仲間と何気に優しい周りの大人達。楽しめた。

笑う故郷(2016年製作の映画)

3.8

じわじわ来る。主人公は欧州で成功し、数十年ぶりにアルゼンチンに帰省。大歓迎を受けるも全ての要望に応じられない。期待値の高さから不満は増幅し、講演会参加者も激減する。やっぱり田舎の人間関係は大変。

コックと泥棒、その妻と愛人(1989年製作の映画)

3.6

動物的本能の食欲色欲凄い。その限りなき醜悪さを描く。前衛的過ぎて上映出来たのが不思議。レストランでの舞台劇。部屋ごとに異なるライトと衣装。後半から衣装代節約。暴言夫と浮気妻の恐ろしきはボナペティ。

ディヴァイン・フューリー/使者(2019年製作の映画)

3.6

パクソジュン見たさで、普段余り食指の動かないオカルト映画を鑑賞。無宗教の主人公はバチカン司祭と共に薄気味悪い邪教の主と戦う。アクションシーンが凄かった。悪魔払いは腕力で。

ヒトラーの贋札(2007年製作の映画)

3.7

実話のベルンハルト作戦。戦争には莫大な費用が必要でナチは紙幣贋造を計画。収容所の特殊技能者を召集し、英経済混乱のためポンド偽造させる。仲間との意見の相違や敵との駆け引きが見どころ。

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

4.6

胸が一杯になった。生命とは共存共栄とは食物連鎖とは。動植物全て人智及ばぬ大自然の営み。動物は植物を助け報酬を受け取る。モフモフ犬や家畜、害獣駆除の猛禽類や鴨も良かった。広大で素晴らしい映像美に感謝。

判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

3.8

誰しもが被害者。レバノン首都ベイルート。地元レバノン人と難民パレスチナ人が些細な事で争いに。個人から民族問題へエスカレート。遂に裁判沙汰になり明らかになる出生の秘密。過去の凄惨な事件。弁護士親子大奮闘>>続きを読む

戦場のメロディ(2016年製作の映画)

3.8

イムシワンはこういう役合ってる。本当に演技上手。朝鮮戦争孤児達による合唱団。音楽が得意な主人公少尉は責任者に。紆余曲折の末に前線を慰問するまでになる。未来を担う子供達を危険に晒すの切ない。

ペイ・フォワード 可能の王国(2000年製作の映画)

3.7

少年は社会科の課題に選び挑戦する。pay forward 善意を次に引き継ぐ。助けて貰ったら3人助ける。世界平和も夢ではない。彼は悪戦苦闘する。善行は理想的だが、ラストなぜにそうなる?

まぼろしの市街戦(1967年製作の映画)

3.6

タラはフライが好き、フライが好き。真夜中に騎士が打つ。時は第一次大戦末期フランス。独軍が仕掛けた爆弾を英軍通信兵が解除の任務に。彼は精神病院の仏人達に振り回される。狂気とは何かを問う。

12か月の未来図(2017年製作の映画)

3.7

心のビタミン映画のひとつ。パリの一流高校から郊外中学に赴任したベテラン教師。格差に翻弄されるも徐々に生徒の信頼を掴む。退学寸前の生徒を救う裏ワザ良き。人生の恩師との素敵な一期一会。

戦場からのラブレター(2014年製作の映画)

3.7

戦争は嫌だPTSDになる。一流大合格の優秀なヒロイン。だが戦争が勃発し男性達は志願兵に。彼女も従軍看護婦になる。そこは凄惨な場所で医療体制も脆弱。実体験を小説にする事で過去と決別出来たのだろうか。