ももんがさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

あの子を探して(1999年製作の映画)

3.7

実話。キャストは本人実名出演。中国僻地は義務教育すら難しい。幼い代用教員には負担が大きいが、幸い彼女は意志強く責任感もある。根気強く行方不明の生徒を捜し歩く。広大で人口過多ゆえ迷子は致命的。良い話だっ>>続きを読む

聖なる犯罪者(2019年製作の映画)

3.9

ポーランド映画、実話。束の間の許されぬ贖罪の日々。前科を承知で聖職者を夢見る。仮釈放後の教会で司祭服まで用意し身分詐称する。司祭代理を務め彼なりの方法で信徒の信頼を掴む。司祭夫人の哀しく冷たい瞳が印象>>続きを読む

イゴールの約束(1996年製作の映画)

3.8

少年は愛されたかった。思春期の彼には余りに衝撃的。悪徳な父は不法移民の労働力斡旋業者。移民事故発生後、少年は隠蔽に加担させられ良心の呵責に苦しむ。いま彼は父の呪縛から解き放たれ、心のまま歩き始める。

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)

4.2

生命の源、水は国家再建でロープは海外援助の象徴か。管理団は汚染水浄化に挑戦するがその都度、国連に阻止される。紛争後は国民の自助努力が不可欠との事か。地雷回避の術を知る動物達。反戦歌’花はどこへ行ったの>>続きを読む

奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

4.0

韓国。あってはならない大惨事。夢中で観てしまった。地盤沈下による新築マンション崩壊。まさに奈落の底へ転落する。数人の生存者が助け合い共に脱出を計る。親子愛や水中泥水の熱演が素晴らしい。

草原の実験(2014年製作の映画)

4.5

絶句した。何と言ったら良いのか。沈黙こそ最高最大の抗議。それ以外の何ものでもない。何処までも脱出不可能な草原。父親と少女と彼女を想う少年達。父は何処へ彼らは何処から。何があろうと太陽は地平線に沈む。

エル・スール(1982年製作の映画)

3.7

淡々として暗く閉塞感漂う物語。スペイン南から北へ移住した一家。風変わりな父の不穏な行動から娘も不安を感じとる。父は大人の事情に悩んだ末、八方塞がりとなり悲劇的な道を辿る。子供目線のお話。子役の可愛らし>>続きを読む

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.6

良くも悪くもインドは圧倒的。貧困層の青年は一攫千金の夢が叶うクイズ番組に出演。好成績ゆえに不正を疑われ取調べを受ける。いま彼は貧困ゆえの苦しみを語り出す。果たして初恋の彼女とは結ばれるのか。カーストの>>続きを読む

太陽が知っている(1968年製作の映画)

3.1

昔に鑑賞。お話忘れたが、ロミーシュナイダーの瞳の色が好きだった。

うず潮(1975年製作の映画)

3.2

以前に鑑賞。それぞれ現実逃避した男女が孤島で巡りあう。どんなに性格悪くても抗えない、美しく渦潮の様な女。

日の名残り(1993年製作の映画)

3.8

名優ホプキンス。英国のマナーハウスとその暮らしを存分に堪能出来る。主人に盲従するばかりの老バトラーが切な過ぎる。感情を押し殺して大切な人達にすら想いを伝えられない。取り返しのつかない哀しいさようなら。>>続きを読む

コッホ先生と僕らの革命(2011年製作の映画)

3.7

今でこそ有名なブンデスリーガ。先駆者には何ごとも困難が付きまとう。ドイツの厳格な学校に着任した英語教師。サッカースポーツマンシップでクラス団結するも禁止に。解禁に向け力を合わせる。生徒が夢中になるの良>>続きを読む

オーケストラ・クラス(2017年製作の映画)

4.0

素敵なお話。バイオリン奏者の主人公。期間限定教師としてオーケストラクラスを担当する事に。やんちゃな生徒達に難儀するも子供達は徐々に夢中に。親達も困難解決に協力する。発表本番を無事迎える事が出来るのが。>>続きを読む

君を想い、バスに乗る(2021年製作の映画)

4.3

号泣してしまった。老人は愛妻との約束を果たすため旅に出る。乗り継ぎバスで想い出を辿り沢山の人々と出会う。お遍路さんの様に。愛妻との約束とは大切な鞄の中身とは。アメイジンググレイスが切ない。

天才ヴァイオリニストと消えた旋律(2019年製作の映画)

4.8

ユダヤ人天才バイオリニストの演奏シーン素晴らしい。少年青年壮年と交互構成なのでやや混乱。友人は失踪した彼を捜す旅に出て衝撃的事実を知る。ラビの歌うTHE SONG OF NAMES. 口頭伝承による’>>続きを読む

オフィサー・アンド・スパイ(2019年製作の映画)

3.9

フランス軍内部の冤罪の話。ユダヤ人差別も絡み理不尽過ぎる。真実解明した中佐は上官直訴するも却下収監される。軍隊絡みは難しく、知識人マスコミなど同志の協力で再審請求する。正義の行方はいかに。

ワン チャンス(2013年製作の映画)

3.6

オペラ歌手を夢見る太っちょ男性。困難が続き夢を諦めかける。勝ち抜きBGT出演でチャンスに賭ける。結果はいかに。ラスト引っ張り気味だが携帯屋上司が良き。

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

3.6

以前に鑑賞。昔のモノクロで脚本が秀逸。ある意味タブーに触れる事が題材。フランスらしい洒落た映画。邦題が素晴らしい。

パヴァロッティ 太陽のテノール(2019年製作の映画)

4.2

天才のキングオブハイC冒頭から鳥肌。歌が上手いだけでなく情緒的な事と言ったら。ギフテッドは楽しく人好きまさに太陽。三大テノールとの誰も寝てはならぬ、ダイアナ妃に捧げるマノンレスコー、晩年のチャリティー>>続きを読む

山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

3.5

うーむ、好みの問題だけど何か違った。近代化を進める中国での男女3人。それぞれの道に進む。男女の愛は時に他人になる事も。母子の愛は血縁ゆえに普遍。動物も無償の愛に応える。

おみおくりの作法(2013年製作の映画)

4.5

ラストもう号泣してしまった。主人公の崇高な仕事とは、孤独死した人の身元捜索し尊厳ある送別をする。それは一体誰の為のものなのか。葬儀は生者に弔いは死者に。参列者達は様々。人生の終焉と生存の記録が切ない。>>続きを読む

ミツバチのささやき(1973年製作の映画)

3.6

夢か現実か。何とも不思議な余韻を残すお話だった。スペイン内戦終了後の不穏な空気。父は養蜂家。蜂蜜色の窓ガラスに六角形の蜂の巣模様。姉妹の秘密めいたが囁き可愛い。アナの瞳に写ったものは。

紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

3.7

ハリウッドの女神マリリン。ブロンドの八頭身で、着せ替えバービー人形みたいにチャーミング。毎回素敵なスタイルで現れる。邦題も良き。

ノスタルジア(1983年製作の映画)

3.0

名作らしいが余りに難解で睡魔と闘いつつ完走。印象的なのは重苦しく街を覆う深い霧と、雨水滴る廃墟と化した家。燃え盛る炎。断片的に夢と現実が交錯する様なモノクロ画面。唯一の癒しはわんこ。

ロアン・リンユィ/阮玲玉(1991年製作の映画)

3.8

匂い立つ様な美しさを堪能するのではない。薄幸の女優ロアンの映画撮影のお話。撮影画面と知人の話のみモノクロ。仕事の変化と私生活のダメ男に悩まされた。いつの世も人の中傷は怖い。最後まで謝るのが切ない。

群山:鵞鳥を咏う(2018年製作の映画)

3.3

日本留学した詩人尹東柱。禁じられた韓国語で詩を書き罪に問われ獄死した。詩人志望者にとっては憧れ。食堂と宿屋の主人が不思議な存在。’慶州’同様に地方都市に反日を盛り込んだ話。

ペリカン文書(1993年製作の映画)

3.5

むかーしに鑑賞。一時デンゼルワシントンにハマった。残念ながらお話忘れた。

僕の特別な兄弟(2018年製作の映画)

4.5

熱演に泣けた。頭脳明晰な身体障害兄と運動抜群の知的障害弟。養護施設で家族以上に支え合い成長した凸凹バディ。施設閉鎖で別れを強いられる過程や想いが切な過ぎ。再会のため双方自力で頑張るのが泣ける。

テノール! 人生はハーモニー(2022年製作の映画)

4.0

心の栄養になる物語だった。場所は絢爛豪華なパリオペラ座内部。素晴らしい歌声。師弟愛や兄弟愛そして仲間達。人生は出会いの連続。煌めくシャンデリアのもとでのアリア、誰も寝てはならぬは最高。

さらば、わが愛 覇王別姫(1993年製作の映画)

4.2

妖艶だった。京劇養成所の厳しさと舞台の華やかさ。二人のコンビは目の保養。女性を愛せない切なさ。浮気性の男。報われない綺麗な奥さん気の毒。昔も今も芸術はパトロン次第。文化大革命の貴重な伝統文化弾圧は残念>>続きを読む

その名にちなんで(2006年製作の映画)

3.7

母なる大河ガンジスが印象的。葬儀沐浴など全ての不浄を同時に洗い流す。そのインドからアメリカへの移民。上位カーストらしき両親が息子につけた名に彼は苦しむ。その由来とは。父が伝えたかったこととは。

天使と悪魔(2009年製作の映画)

4.0

ビビりながら観た。カトリック総本山ヴァチカン。新教皇コンクラーベ実施と化学物質爆発阻止。消えた枢機卿達と爆発物を追う。天使と悪魔の真の意味とは。犯人と教皇は一体誰なのか。ラスト煙突の白い煙は良き知らせ>>続きを読む

モロッコ、彼女たちの朝(2019年製作の映画)

3.8

モロッコ。イスラム社会で、未婚の妊婦が生き抜くのは至難の技。主人公はパン屋の子連れ未亡人に助けられ仕事を手伝いつつ出産。彼女達が束の間寄り添い希望を見出すまでを描く。原題名アダム。彼女の子供。